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具体的にいいますと?

本来グロテスクなイメージのある血しぶきのシーンを、真っ赤な花びらで代用してみたりとか。普通のアクションシーンならまずありえない絵だと思うのですが、だからこそ自分のカラーを全面に出していこう!と思いました。

今秋公開される『人間失格 太宰治と3人の女たち』はそこをぐっと抑えた作品になる予定なので、その反動もあって『Diner ダイナー』の方は、私好みのアクセル踏みっぱなし(笑)。自分の得意技を駆使した、ビジュアル的にすごく快楽的な作品に仕上がったと思っています。

<蜷川実花と花>

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真22

先ほど花びらのお話が出ましたが、『Diner ダイナー』には沢山の花々が登場します。そういった場面ごとの花のインスピレーションは、すぐに思い浮かぶものなのでしょうか?

そうですね。ビジュアルイメージを描くことは割と得意なので、「きっとあのシーンは桜が合うな」とか、「このシーンはバラだな」というイメージは、ポンポンと浮かんできます。

特に桜吹雪のシーンは圧巻でした。

桜が散るってすごく美しい画だと感じているので取り入れました。冷静に考えると、「どうして殺し屋たちの物語で、桜があんなに降るんだ?」って思われるかもしれないけど、そういったリアリティは一切無視する(笑)。桜を思う存分に降らせたかった、ただそれだけなんです。

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真16

これまでの作品からも、蜷川監督と花の関係性は非常に強く感じられます。そもそも“花”に注目されたきっかけは何だったのでしょう?

実は私自身も分からないんです。よくインタビューで「何で花が好きなんですか?」と聞かれるのですが、「えーっと、花が好きだから」って答えてしまうくらい上手に返答ができなくて(笑)。気づけば花を被写体に撮っていたし、それは自分にとってすごく自然なことでした。そうやって自分の心地良さをベースに作品を作っているので、花の色味の計算だとか、そういった戦略的なことも一切考えてはいないんですよ。

<キャスト・台詞に込められた想い>

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真10

映像美だけでなく、キャスト1人1人のビジュアルにもこだわりが感じられました。

最もカッコよさを追求したのは、主人公・ボンベロ役を演じた藤原竜也さんですね。もちろん彼は、もともとすごくかっこいいんですけど、お芝居が上手な分、そこにフォーカスが当てられる傾向にあると思うんですよ。

そうではなくて、私は「藤原竜也は、男としてもかっこいいのだ!造形として美しいのだ!」という、彼の“美”に焦点をあてた映像を、しっかりと焼き付けたかった。そしてそれを実現出来るのは、自分でありたいという想いがありました。もちろん他の殺し屋を演じるキャストについても、“顔の傷”ひとつひとつまで丁寧にこだわっていますよ。

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真8

そんな美しき殺し屋たちのクレイジーな台詞も印象的でした。

藤原竜也さん演じるボンベロと、玉城ティナさん演じるヒロイン・オオバカナコの台詞については、殆ど私が担当しました。エンタメ色の強い台詞も沢山あるけれど、実は原作にはない自分の伝えたいメッセージも込めています。

私が知っている生きる上でのヒントを2人のキャラクターを通して発することで、次の世代の人たちがちょっとでも楽になれたら、と。「若い子たちの背中を押すことが出来たら嬉しい」なんて発想、昔だったら絶対に生まれなかったから、自分自身が母になったということが作品に影響しているかもしれませんね。大人になったのかもな、私も(笑)。

個性豊かなメインキャラクターたち

窪田正孝や本郷奏多も“殺し屋”に

ダイナーに集う強烈な“殺し屋”には、窪田正孝や本郷奏多、武田真治、斎藤工、佐藤江梨子など、超豪華俳優勢が集結。個性溢れるキャラクター達を熱演する。

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真18

殺し屋NO.1:スキン(窪田正孝)…全身が凄まじい傷跡で覆われている凄腕の殺し屋。ボンベロの作るスフレに異常な執着心を持つ。ダイナーでの振る舞いは基本紳士的、誰よりも繊細な心を持ち独特の色気を放つが、実はボンベロしか知らない大きな秘密を抱えている。

殺し屋NO.2:キッド(本郷奏多)…子供がおもちゃで遊ぶように、おやつを笑顔でほおばるように“殺しを楽しむ”サイコキラー。幼い子供のような可愛らしい姿をしているが、それは仕事(=殺し)のために全身整形やホルモン注射を施し、骨格にまで手を加えた仮の姿で、実年齢は誰も知らない。

殺し屋NO.3:ブロ(武田真治)…筋肉自慢の荒くれ者でダイナーの常連。怪しいスペイン語を操り、4人組“ロス・チカーノス”としていつもバカ騒ぎをしている。肉や酒と同じくらい女も大好きで、カナコの前のウェイトレスも手にかけた挙句殺してしまったらしい。

殺し屋NO.4:カウボーイ(斎藤工)…カナコが“運転するだけで即金30万円”という怪しいバイトで出会った男。名前通りカウボーイルックで決め、あめ玉をなめながらカタコトの英語で叫びまくるハイテンションっぷり。

殺し屋NO.5:ディーディー(佐藤江梨子)…ど派手な化粧と服装でカウボーイと共にカナコの前に現れた女。カウボーイを「ダーリン」と呼び、熱烈なキスを何度も交わすなど、危険な仕事の最中も終始ラブラブ。

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真20

殺し屋NO.6:ブタ男(金子ノブアキ)…カナコをボンベロのダイナーに売り飛ばした組織の男。ブタのマスクを被った不気味な容姿が特徴的。

殺し屋NO.7:マテバ(小栗旬)…スキンが仕えるボスで、組織内の東のトップ。容姿端麗&頭脳明晰な殺し屋。その容姿に違わず美しいものを好み、特に美しい昆虫を寵愛する。

殺し屋NO.8:マリア(土屋アンナ)…組織内の西のトップ。着物姿で華麗な美脚を披露し、美しさと裏腹に容赦のない殺しを行う。口癖は「ぶっ殺す」で、女性ながら自分の倍以上あろうかという大男たちをも冷酷に殺しまくるその腕は確か。

殺し屋NO.9:無礼図(真矢ミキ)…組織内の北のトップ。常に男物のスーツを着用する男装の麗人で、「美しいことは正しい」という確固たる信念を持つ美しき殺し屋だが、目的のためには手段を選ばないダークな一面も。

殺し屋NO.10:コフィ…(奥田瑛二)…組織内の南のトップ。一見すると物静かな老紳士だが、大好きなつるつるミカンにたった一筋でも白い筋が残っているだけで、躊躇なく部下を撃ち殺す生粋の殺し屋。

殺し屋NO.11:菊千代…ボンベロとともに幾つもの死線を越えてきた相棒のブルドッグ。

藤原竜也, 蜷川実花 インタビュー|写真24

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