会場内を進むと、天井まで積み上げられた‟ゴミの山”が出現。コンビニ弁当やカップ麺、飲みかけの缶や菓子、衣類、書類などがゴミ袋からあふれ出し、腐敗した異臭を放つ。常識的に考えれば不用品としか認識できないものの、「廃棄に対する恐怖心」を持つ人にとっては廃棄の対象ではなく、その異常なメンタリティを垣間見ることができた。
ラジカセから延々と時報が流れる「時間に対する恐怖心」をはじめ、僧侶が地獄に関する話を説く「無限に対する恐怖心」や、古く錆びた遊具が並ぶ「ノスタルジーに対する恐怖心」、「幽霊に対する恐怖心」など、奥の深い、考えらせられる展示が続いた。
不気味な「恐怖心展」の一員になれるフォトスポットも見逃せない。会場内に黒い丸のオブジェがぶらさがっており、オブジェの後ろに立って撮影すると「恐怖心展」ポスターのように顔が隠れた‟不気味な写真”を収めることができる。
なお、3つの‟隠れ展示物”も点在。恐怖心を抱える人々の思いが綴られたルーズリーフの手紙やレシートなどが落ちているので、ぜひ探してみてほしい。2025年夏は、ひんやりとした空間で、リアルな不気味さを体感する「恐怖心展」へ足を踏み入れるのはいかがだろう。
【詳細】
「恐怖心展」
会期:2025年7月18日(金)〜8月31日(日)
場所:東京都渋谷区宇田川町31-2 渋谷BEAM 4階「BEAMギャラリー」
時間:11:00〜20:00 ※最終入場は閉館30分前まで
料金:2,300円 ※小学生以上は有料
公式サイトURL:https://kyoufushin.com