映画『母の聖戦』が、2023年1月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、恵比寿ガーデンシネマ 他にて全国公開される。
映画『母の聖戦』は、年間推定約6万件もの誘拐事件が発生しているメキシコでの実話をベースに、巨大化された「誘拐ビジネス」の闇に迫る衝撃作だ。犯罪組織に誘拐された娘を奪還するため、命がけの闘争に身を投じて10人もの犯人を逮捕へと追いつめた女性の実話を、監督のテオドラ・アナ・ミハイが直接聞いたことから、映画制作がスタート。2年半にも及ぶ入念なリサーチをもとにフィクションを構築し、ごく平凡なシングルマザーの主人公が辿っていく衝撃的な運命を映し出す。
ある日突然、娘を誘拐された主人公のシエロは、容赦なく身代金をむしり取られ、たちまち孤立無援の極限状況に。決して裕福ではない庶民が犯罪組織に搾取され、警察にも取り合ってもらえない非情な現実を目の当たりにし、誰にも頼れないことを悟ったシエロは、危険を顧みず犯罪組織への監視、追跡を行い、軍をも巻き込んで娘の捜索を繰り広げていく。
映画『母の聖戦』では、全編にわたって主人公シエロの視点で物語が展開。リアリスティックな眼差しに貫かれた映像を通じて、観る者を誘拐ビジネスの闇の奥深くへと誘い、この世のものとは思えない理不尽な暴力が渦巻く光景を、没入感いっぱいに表現。娘を誘拐されてしまった母の深い愛情と強い怒りを描くとともに、息をのまずにはいられないセンセーショナルな社会派ドラマを描き出している。
映画『母の聖戦』には、現代のヨーロッパを代表する名匠、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟をはじめ、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコが共同プロデューサーとして参加。本作が劇映画デビューとなるテオドラ・アナ・ミハイ監督を迎え、緊張感みなぎるクライム・スリラーを構築した。
主人公・シエロを演じるのは、メキシコで活躍する女優、アルセリア・ラミレス。また、メキシコを代表する俳優のアルバロ・ゲレロや、ホルヘ・A・ヒメネスもキャストに名を連ねている。
■主人公シエロ…アルセリア・ラミレス
平凡なシングルマザー。ある日娘を誘拐されてしまい、娘を奪還するために自ら命がけの闘争に身を投じる。
・グスタボ…アルバロ・ゲレロ
シエロの前夫。今は若い愛人と暮らしている。
・ロブレス…アジェレン・ムソ
・ラマルケ中尉…ホルヘ・A・ヒメネス
町に着任して間もない、軍のパトロール部隊を率いる中尉。シエロが収集した犯罪組織の情報と引き換えに、ラウラの捜索を助けるという協力関係を結ぶ。
・プーマ…ダニエル・ガルシア
・ドン・キケ…エリヒオ・メレンデス
地元の実力者であり、シエロの知人。
・イネス司令官…アレッサンドラ・ゴーニ
・ロシ…バネサ・ブルシアガ
・リサンドロ…マヌエル・ビジェガス
・ラウラ…デニッセ・アスピルクエタ
シエロの1人娘。ボーイフレンドと会うために外出したところ、犯罪組織に誘拐されてしまう。
・プーマの母親…メルセデス・エルナンデス
〈映画『母の聖戦』あらすじ〉
メキシコ北部の町で暮らすシングルマザー、シエロのひとり娘である十代の少女ラウラが犯罪組織に誘拐された。冷酷な脅迫者の要求に従い、20万ペソの身代金を支払っても、ラウラは帰ってこない。警察に相談しても相手にしてもらえないシエロは、自力で娘を取り戻すことを胸に誓い、犯罪組織の調査に乗り出す。
そのさなか、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結び、組織に関する情報を提供したシエロは、誘拐ビジネスの闇の血生臭い実態を目の当たりにしていく。人生観が一変するほどのおぞましい経験に打ち震えながらも、行方知れずの最愛の娘を捜し続けるシエロは、いかなる真実をたぐり寄せるのか……。
【詳細】
映画『母の聖戦』
公開日:2023年1月20日(金)
監督:テオドラ・アナ・ミハイ
製作:ハンス・エヴァラエル
共同製作:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ、クリスティアン・ムンジウ、ミシェル・フランコ
出演:アルセリア・ラミレス、アルバロ・ゲレロ、アジェレン・ムソ、ホルヘ・A・ヒメネス
2021年/ベルギー・ルーマニア・メキシコ合作/135分/カラー/スペイン語/5.1ch デジタル/ビスタサイズ
字幕翻訳:渡部美貴 映倫 G 配給:ハーク 配給協力:FLICKK 宣伝:ポイント・セット