映画『前科者』が2022年1月28日(金)に全国公開。原作・香川まさひと、作画・月島冬二による漫画「前科者」を実写映画化する。監督は岸善幸、主演は有村架純が務める。
「前科者」は、2018年1月から「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載がスタートした漫画。同作品でフォーカスしているのは、罪を犯した「前科者」たちの更生・社会復帰を助ける“保護司”の仕事だ。国家公務員であるものの報酬は一切なく、あくまでボランティアとして仕事に励む“保護司”が、罪を犯した者たちと向き合い、奮闘していく姿を描いた作品で、2019年の「第3回さいとう・たかを賞」では最終候補に選ばれた。
原作者は、テレビドラマ「監察医 朝顔」の原作や『クヒオ大佐』『羊の木』など映画の脚本も担当している香川まさひと。また、作画は月島冬二が務めている。
実写映画版は、完全オリジナルの社会サスペンスとして制作。映画『前科者』の劇場公開に先駆け、新人“保護司”・阿川佳代が様々な「前科者」と向き合い成長する姿を描く職業ドラマを2021年11月より放送・配信するが、映画ではその数年後の世界を描く。
コンビニでアルバイトをしながら“保護司”という仕事に就く不器用で真っ直ぐな主人公・阿川佳代。映画『花束みたいな恋をした』や『るろうに剣心 最終章 The Final』の好演が記憶に新しい有村架純が演じる。
ファッションプレスでは主演の有村架純にインタビュー。保護司という役を演じたことでの心境の変化、物語を通して考えた理想の社会の在り方など様々な話を伺った。
さらに、有村演じる佳代の元で更生し、社会復帰へ近づいていたのだが、ある日、忽然と姿を消し、再び警察に追われる身となる男・工藤誠役を、森田剛が演じる。森田剛が映画に出演するのは、約6年ぶりだ。
その他、劇中には磯村勇斗、若葉竜也、石橋静河といった若手俳優のほか、リリー・フランキー、木村多江といった豪華俳優陣が集結。
滝本真司(磯村勇斗)...警察庁の刑事であり阿川の中学時代の同級生。複数の事件の容疑者として工藤が浮かんだ際、工藤の保護司である阿川と再開する。
遠山史雄(リリー・フランキー)...幼いころ工藤を置いて消えた義父。工藤を虐待し、その母親であり妻を殺害した前科を持つ。出所後は警備員として働く。
宮口エマ(木村多江)...阿川に助言をする弁護士。遠山の裁判で弁護士を務めた。
実(若葉竜也)...工藤の前に現れる謎の男。
鈴木充(マキタスポーツ)...滝本の上司でバディとして行動を共にするベテラン刑事。
斉藤みどり(石橋静河)...阿川の最初の対象者で、今は更生し便利屋を営む。阿川の悩みに寄り添う優しい一面を持つ。
高松直治(北村有起哉)...東京保護観察所の保護観察官。阿川を優しく、時に厳しく指導する。
松山(宇野祥平)...阿川が働くコンビニの店長。保護司として奔走する阿川を優しく見守る。
監督・脚本は、2016年に初の映画監督作品『二重生活』を発表し、翌年に公開された映画『あゝ、荒野』で報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞などの作品賞を受賞した岸善幸が担当。自らの視点や徹底的な取材を通して、ドキュメンタリー番組やテレビドラマなど数多くの映像作品を手掛けてきた岸が、漫画「前科者」を本格社会派エンターテイメント作品として描き出す。