映画『名無し』が、2026年5月に全国公開。原作・脚本・主演は佐藤二朗、監督は城定秀夫。
映画『名無し』の原作となるのは、佐藤二朗初の同名漫画。もともと「名無し」は、映画用に描いたもののお蔵入り寸前だったオリジナル脚本が書籍編集者の目に留まり、永田諒の作画によって初の漫画として世に出た作品。数奇な運命を背負った異能で“名前のない怪物”である男の希望と絶望、そして狂気を描破するサイコ・バイオレンスだ。連続殺人事件の容疑者で、「山田」と呼ばれる主人公の得体の知れなさが好評を博している。
映画化にあたり、原作者である佐藤二朗が脚本と主演を兼任。映画『悪い夏』や『嗤う蟲』などで知られる城定秀夫が監督を務め、無軌道な殺人に手を染めていく“名前のない怪物”を、城定独自の渇いた目線と巧みな映像表現であぶり出していく。
「オリジナルの実現は、今の日本映画界の現状では難しい」。多くの映画Pが口を揃えた。諦めかけたところに声が掛かる。「漫画にしないか」。だから。一巻の単行本を買ったし二巻も買うつもりの人、一巻は買ったけど二巻を買うかまだ決めてない人、単行本は買ってないけど配信は毎話見てた人、毎話は見てないけどたまに見てた人、たまにも見てないけど一回だけ見た人、佐藤二朗の願いを叶えたのは、あなただ。
若い客で賑わう昼下がりのカフェで、残忍な殺人事件が起こる。しかし犯人と思わしき坊主頭の中年男はその手に一切の凶器を持っていない。男が近づいて接触するだけで、触られた人が次々血を吹きだし倒れていくのだった。事件の報せを受けた警察の面々は、防犯カメラに映るその光景を前に言葉を失うが、捜査を続けるうちに、数年前に万引きの疑いで調書を取られた一人の男が、今回の坊主頭と同一人物であることを突き止める。その男の名前は、「山田太郎」。山田の自宅住所に行くと、そこには腐敗した一人の女性の死体があった……。
【作品詳細】
映画『名無し』
公開:2026年5月
監督:城定秀夫
原作・脚本・主演:佐藤二朗
配給:キノフィルムズ