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特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画

特別展「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」が、名古屋市美術館にて、2021年4月10日(土)から6月6日(日)まで開催。その後、6月25日(金)から9月12日(日)まで東京・新宿のSOMPO美術館にて開催され、宮城、静岡、茨城にも巡回する。

近代フランス風景画の変遷をたどる

クロード・モネ《べリールの岩礁》1886年 Inv. 907.19.191 ランス美術館
クロード・モネ《べリールの岩礁》1886年 Inv. 907.19.191 ランス美術館
© MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

西洋絵画における風景画は、18世紀ごろまで、主に理想化された情景を扱ってきた。しかし19世紀に入ると、 バルビゾン派をはじめとする画家たちが身近な風景を描くことを試みるようになり、以後、印象派へと続く近代風景画の流れが形成されたのだった。

特別展「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」では、フランスのシャンパーニュ地方の古都・ランス中心部に建つランス美術館の収蔵作品を中心とする約80点の作品から、近代フランスにおける風景画の変遷をたどる。

コローと19世紀風景画の先駆け

ジャン゠バティスト・カミーユ・コロー《湖畔の木々の下のふたりの姉妹》1865-70年 Inv.887.3.82 ランス美術館
ジャン゠バティスト・カミーユ・コロー《湖畔の木々の下のふたりの姉妹》1865-70年 Inv.887.3.82 ランス美術館
© MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

フランスで「風景」が絵画の主題として認められるようになったのは、18世紀末のこと。第1章では、詩情あふれる風景画を描いたカミーユ・コローや19世紀風景画の先駆者を紹介。なかでも、ランス美術館の充実したコレクションから、《湖畔の木々の下のふたりの姉妹》や《突風》などのコロー作品16点が出品される。

バルビゾン派の風景画

ジュール・デュプレ《風車》1835年頃 Inv. 907.19.102 ランス美術館
ジュール・デュプレ《風車》1835年頃 Inv. 907.19.102 ランス美術館
© MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

1820年代から30年代にかけて、バルビゾン派と呼ばれた画家たちは、パリから約60km南東に位置するフォンテーヌブローの森に集まり、自然の客観的な観察に基づいて風景画を制作した。第2章では、テオドール・ルソー《沼》やジュール・デュプレ《風車》など、物語性を排して写実的な風景画を手がけたバルビゾン派の作品を紹介する。

画家=版画家と風景画の発展

シャルル゠フランソワ・ドービニー《カラスのいる木》1867年 個人蔵
シャルル゠フランソワ・ドービニー《カラスのいる木》1867年 個人蔵

ところで、写真技術が浸透するまで、絵画の複製には版画が用いられていた。19世紀には、それまで専門の版画家が作成していた版を画家自らが手がけるようになり、風景画の普及と発展にも寄与した。第3章では、コローやバルビゾン派の画家による風景版画を目にすることができる。

変化に富む空模様を捉えたブーダン

ウジェーヌ・ブーダン《ベルク、出航》1890年 Inv. 907.19.34 ランス美術館
ウジェーヌ・ブーダン《ベルク、出航》1890年 Inv. 907.19.34 ランス美術館
© MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

第4章では、ノルマンディー沿岸を中心に戸外制作を積極的に行ったウジェーヌ・ブーダンにフォーカス。刻々と変化する空や光の表情を描きとめるブーダンは、バルビゾン派と後の印象派を架橋する役割を担なった。ここでは、《ベルク、出航》をはじめ、変化に富む空模様を繊細に捉えた風景画を展示する。

印象派の展開

ピエール゠オーギュスト・ルノワール《風景》1890年頃 Inv. 949.1.61 ランス美術館
ピエール゠オーギュスト・ルノワール《風景》1890年頃 Inv. 949.1.61 ランス美術館
© MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwer

なおも風景画が低い地位にあった19世紀後半、クロード・モネやカミーユ・ピサロといった若い世代の画家は積極的に戸外での制作を行い、近代化が進むパリの都市風景や郊外の自然風景をいきいきと描きだした。筆触分割による明るい色彩と大胆な筆跡を特徴とする彼らの作品は幾たびと非難されたものの、その革新的表現は近代絵画に大きな転換をもたらすこととなった。第5章では、そうした「印象派」の展開に目を向け、モネ《べリールの岩礁》やルノワール《風景》などを展示する。

展覧会概要

特別展「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」
■名古屋市美術館
会期:2021年4月10日(土)~6月6日(日)
住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25 芸術と科学の杜・白川公園内
TEL:052-212-0001
開館時間:9:30〜17:00(金曜日は20:00まで)
※いずれも入場は閉館30分前まで
休館日:月曜日(5月3日(月・祝)は開館)、5月6日(木)
観覧料:
・平日限定券 一般 1,400円、高校・大学生 900円
・土日祝日・日時指定券(来館前日までの事前購入) 一般 1,500円、高校・大学生 1,000円
・土日祝日・日時指定券(当日購入) 一般 1,600円、高校・大学生 1,100円
※チケット購入の詳細は、展覧会公式サイトを参照

■SOMPO美術館
会期:2021年6月25日(金)〜9月12日(日)
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
休館日:月曜日(8月9日(月・祝)は開館、翌10日(火)も開館)
開館時間:10:00〜18:00(最終入館は17:30まで)
観覧料:一般 1,500円、大学生 1,100円、高校生以下 無料
※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳の所持者と介助者1名は無料、被爆者健康手帳の所持者は本人のみ無料

■巡回情報
・宮城県美術館
会期:2021年9月18日(土)~11月7日(日)
住所:宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1
・静岡市美術館
会期:2021年11月20日(土)〜2022年1月23日(日)
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階
・茨城県近代美術館
会期:2022年2月9日(水)~3月27日(日)
住所:茨城県水戸市千波町東久保666-1

■終了した会場
・北九州市立美術館
会期:2020年7月25日(土)〜9月6日(日)
住所:福岡県北九州市戸畑区西鞘ヶ谷町21-1
・島根県立美術館
会期:2020年9月12日(土)~11月3日(火・祝)
住所:島根県松江市袖師町1-5
・福井県立美術館
会期:2021年2月27日(土)〜3月21日(日)
住所:福井県福井市文京3-16-1

※画像写真の無断転載を禁ずる。

Photos(11枚)

特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像1 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像2 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像3 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像4 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像5 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像6 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像7 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像8 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像9 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像10 特別展「風景画のはじまり コローから印象派へ」愛知・東京ほかで、モネなどでたどる近代フランス風景画 画像11

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