menu

fashionpress[ファッションプレス]

  1. トップ   /  
  2. ニュース   /  
  3. 映画   /  
  4. インタビュー

映画『生きてるだけで、愛。』趣里・菅田将暉が描く不器用な男女の物語、本谷有希子の芥川賞候補作を映画化

本谷有希子の小説『生きてるだけで、愛。』が、主演に趣里、菅田将暉、田中哲司ら俳優陣を迎え映画化。2018年11月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーとなる。

芥川賞・三島賞候補作を映画化

原作は、本谷有希子の同名小説だ。芥川賞・三島賞候補作となった『生きてるだけで、愛。』で描かれるのは、自分の思いを言葉にして伝える術を持っていない1組の男女の物語。不器用な男女の愛と、不安、期待を切り取り、他者とのつながりをもとめる現代の若者たちのリアルに迫る。

不器用な男女の愛の物語

菅田将暉 インタビュー|写真5

主人公の寧子(やすこ)は、過眠症で引きこもり気味なヒロイン。恋人の津奈木(つなき)と同棲しているが、自分の感情をコントロールできず、日々彼に理不尽な感情をぶつけてしまう。

愛されることも愛することにも不器用な寧子をそばで見守る、津奈木。しかし、彼もまた別の感情を抱えていた。出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れる日々だが、仕事へのやりがいは感じていない。人間関係に何も期待をしていない津奈木は、寧子に対して怒りもなければ喧嘩をすることもない。そんな津奈木の態度に苛立ったり、時には涙を流して寄りかかってくる寧子。津奈木は寧子をただ黙って見守り、背後から抱きしめる日々を過ごしていた。

趣里・菅田将暉が恋人役に

ヒロインを演じるのは、ドラマ「ブラックペアン」で看護婦・猫田麻里役を演じた女優・趣里だ。恋人役の津奈木には、映画『銀魂』シリーズ、『となりの怪物くん』『あゝ、荒野』と出演作が続く、俳優の菅田将暉が選ばれた。

ヒロイン寧子役・趣里にインタビュー

菅田将暉 インタビュー|写真17

寧子と出会って感じた、自分の過去と向き合う大切さ

ドラマや舞台でその演技力を名実ともに確かなものにしつつある趣里。今回は主演作、さらには出演してみたかったという本谷有希子の作品だ。これまでの作品とは違う、強い想いを抱きながら挑んだという。

そんな彼女にインタビューを実施。過眠症で引きこもり気味、ちょっと風変わりなヒロイン寧子は、趣里自身の人生観にも衝撃を与えることとなったようだ。

過眠症で引きこもり気味の寧子。映画のヒロインとは似つかわしくない個性的な役柄でしたね。

台本を最初に読ませて頂いた時には、エキセントリックな性格で心が弱い子のように見えました。でも、読み込んで彼女のことを考えれば考えるほど、その印象は変わっていって。本質的には芯の強い人だなと思うようになりました。

というのも、寧子は、周りから少し風変りだと思われていることは分かっていて「そんな自分を変えたい」ともがいている。寝坊をしながらもアルバイトを続けようと頑張ったり、上手く自分を表現できないのにアルバイト先の人と食事をしたりする。

私自身、自分を変えていく事は難しいと感じるので、現状を抜け出すために苦しいことに立ち向かって努力をする寧子に魅力を感じていきました。

彼女の想いに共感できる部分があったのですね。

きっと彼女の悩みは、誰にでも当てはまることだと思うんです。だから、寧子という役を通して「私の人生の中で同じような経験はなかったかな、その時どんな風だったかな」と思い出してみました。

菅田将暉 インタビュー|写真3

趣里さんにとってはどのような経験でしたか?

幼少期から高校生までバレエをしていたのですが、大きなケガをしてしまいバレエを続けられなくなってしまったことです。今考えれば、その時が一番つらかった時期だなと思います。辞めたくなくて、本当にしんどくて、これからどうしようかと悩みました。

辛い時期は、「タイツとかレオタードとか絶対見たくない!」とさえ思っていたのですが、やはり、舞台から見るお客さんの笑顔が忘れられなかったです。悩んだ末、前を向こうと思った時、映画や舞台といったエンターテインメントに何度も救われたことを思い出しました。そして、違うかたちでも舞台にもう一度立ちたいと思い、お芝居のレッスンを受けました。

お芝居という違う世界に飛び込むわけですが、うまく向き合えていたのでしょうか。

いざレッスンを始めてみると、表現方法でバレエと通じるものがありました。特に、舞台は身体的な表現もあるし、バレエをやっていてよかったと実感することも多くありました。
もしかすると、今になって改めて振り返ってみたからこそよかったと感じられるのかもしれませんが、今では純粋にバレエを見たいとまで考えられるようになりました。

役作りで当時を振り返ったわけですね。

その振り返りが、役作りと言ってしまえばそうなのかもしれませんが、寧子を演じるにあたっては今まで演じてきた役よりも、強い想いがあったのは確かです。撮影に入るまで半年ほどの期間、“どう演じよう”ではなく、ただただ彼女のことを大切な友達や家族のように想ったり、今まで自分が苦しかった経験を振り返り、自分自身とも向き合いました。

『生きてるだけで、愛。』を通して趣里さんにとって、ネガティブだった経験が肯定的なものに変わったのでしょうか。

言葉にしたら恐らくそういうことです。今まで「あれはなくてもいい経験だったんじゃないか」と感じていた辛かったことも、結局は今の私の糧になっているのだから、目を背けずに肯定していこうと、前向きに捉えられるようになりました。

「あれは経験しなくてもよかったことなんだ」と思えば思うほど、きっと心が苦しくなる。けど、実際は経験しなくてよかったことなんてなくて、“過去の自分がいるから、今の自分がいるんだ”と、人としても女優としても前に進めた気がします。最初は、もがいている寧子を救いたいと感じていたのに、彼女を想うことでいつの間にか私が救われることにもなりました。

菅田将暉 インタビュー|写真16

『生きてるだけで、愛。』を通して感じた、女優業をこなす上でも大切なこと

寧子に出会い、自分の過去を見つめ直すことで、救われたという趣里。そんな彼女は、今回の作品を通して感じた人間にとって大切なことについて、それは女優業の中でなくてはならないものだと話す。

寧子だけでなくて、その恋人である津奈木も人と接するのが苦手で、不器用な人間。彼とのやり取りも印象的でした。

『生きてるだけで、愛。』の登場人物は、自分の気持ちを表現するのが下手だから、もどかしくて胸が苦しくなりました。物語の中で、寧子は津奈木を頼り切っているし、彼がいるから生活が成り立っている状況。そして津奈木もまた、寧子にどこか頼っている部分がある。それなのに、2人とも上手く自分の気持ちを伝えられないジレンマがありました。

恋人同士なのに上手く気持ちを伝えられない2人のやりとりに対して、どのように感じましたか。

彼らの会話や仕草が、人間にとって大切なことを教えてくれる気がしました。それに、上手く気持ちを伝えられないことって、私も感じることがあって、2人のぎこちないやり取りは、なんだか身近にも感じました。

大切なこととは、例えばどういったことでしょうか。

彼らほどではなくとも、誰かと繋がって生きていくことは皆に当てはまることです。時には、自分の心に自意識をしまっておかなければいけない時はあるけど、むずがゆさを感じながらも人と繋がっていくことは大切。人と人との繋がりで社会は成り立っていて、人は一人では生きているのではないと自覚しなければいけないなと思いました。

Photos(18枚)

菅田将暉 インタビュー|写真1 菅田将暉 インタビュー|写真2 菅田将暉 インタビュー|写真3 菅田将暉 インタビュー|写真4 菅田将暉 インタビュー|写真5 菅田将暉 インタビュー|写真6 菅田将暉 インタビュー|写真7 菅田将暉 インタビュー|写真8 菅田将暉 インタビュー|写真9 菅田将暉 インタビュー|写真10 菅田将暉 インタビュー|写真11 菅田将暉 インタビュー|写真12 菅田将暉 インタビュー|写真13 菅田将暉 インタビュー|写真14 菅田将暉 インタビュー|写真15 菅田将暉 インタビュー|写真16 菅田将暉 インタビュー|写真17 菅田将暉 インタビュー|写真18

関連ニュース

キーワードから探す

関連用語

ピックアップ

2021年公開<邦画の注目作>を一気にチェック!人気漫画の実写映画からアニメ作品まで
2021年公開<邦画の注目作>を一気にチェック!人気漫画の実写映画からアニメ作品まで
アニメ映画『アイの歌声を聴かせて』転校生してきた美少女は“ポンコツAI”?!土屋太鳳が主演
2021.10.29(金)
アニメ映画『アイの歌声を聴かせて』転校生してきた美少女は“ポンコツAI”?!土屋太鳳が主演
SAO新作『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ』全ての始まりを描く
2021.10.30(土)
SAO新作『劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ』全ての始まりを描く
映画『シノノメ色の週末』元乃木坂46・桜井玲香が映画初主演、20代女子たちの等身大の物語
2021.11.5(金)
映画『シノノメ色の週末』元乃木坂46・桜井玲香が映画初主演、20代女子たちの等身大の物語
アニメ映画『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』“新シーン追加”の総集編、藤井道人が再構築
2021.11.12(金) 公開予定
アニメ映画『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』“新シーン追加”の総集編、藤井道人が再構築

スケジュール

“音”に特化した名作映画上映イベントが日比谷で、『ラ・ラ・ランド』『シャイニング』他豪華31作品
2021.10.26(火)~2021.11.4(木)
“音”に特化した名作映画上映イベントが日比谷で、『ラ・ラ・ランド』『シャイニング』他豪華31作品
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』パート1が全国72館で一斉上映、公開35周年を記念
2021.10.26(火)
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』パート1が全国72館で一斉上映、公開35周年を記念
映画『スウィート・シング』アレクサンダー・ロックウェル最新作、姉弟2人の悲しいけれど幸福な旅
2021.10.29(金)
映画『スウィート・シング』アレクサンダー・ロックウェル最新作、姉弟2人の悲しいけれど幸福な旅
映画『そして、バトンは渡された』永野芽郁×田中圭×石原さとみ、令和ベストセラーを実写化
2021.10.29(金)
映画『そして、バトンは渡された』永野芽郁×田中圭×石原さとみ、令和ベストセラーを実写化
ホラー映画『ハロウィン KILLS』“ブギーマン”が再び街に!恐怖度UPで前作のその後を描く
2021.10.29(金)
ホラー映画『ハロウィン KILLS』“ブギーマン”が再び街に!恐怖度UPで前作のその後を描く
 スケジュール一覧