fashionpress[ファッションプレス]

fashionpress x fashionpress instagram 検索
menu

fashionpress[ファッションプレス]

share_icon
  1. トップ   /  
  2. ニュース   /  
  3. アート   /  
  4. イベント

写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に

写真家として今年でデビュー40周年を迎える石内都。国内では8年ぶりの大規模個展となる「石内 都 肌理(きめ)と写真」が横浜美術館で開催される。期間は、2017年12月9日(土)から2018年3月4日(日)まで。本展では、タイトル中の「肌理」をテーマに自選された約240点が展示される。

"不知火の指 #1" 2014年
"不知火の指 #1" 2014年
©Ishiuchi Miyako

"染織"からヒントを得た石内都の写真

石内都は、2014年にアジア人女性初となるハッセルブラッド国際写真賞を受賞し、国際的にも高い評価を受けている日本の写真家だ。しかし、多摩美術大学在学中には、織りを学んでいた。卒業後、1975年に暗室を横浜に構えた石内都は、独学で写真を学び始める。

石内都が10代を過ごした横須賀の街や、日本各地の旧赤線跡地の建物を撮影した粒子の粗いモノクローム写真の作品が注目を浴び、写真家としての本格的なデビューを飾ったのだ。

"Bayside Courts #67" 1988-89年
"Bayside Courts #67" 1988-89年
©Ishiuchi Miyako

石内都の作品

"Mother
"Mother's #35" 2002年
©Ishiuchi Miyako

石内都は、80年代以降、目に見えない時間の在処として"身体"をテーマとしたシリーズを発表。同い年の女性の手足を接写した「1・9・4・7」や傷跡を写した「Scars」が代表作だ。2005年には、母親の遺品を撮影した「Mother's」や、近年では広島平和記念資料館に寄贈された被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」を発表。写真を通した様々な活動によって、国際的にも注目を集めることとなった。

国内で8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」

横浜美術館で開催される本展は、石内都のデビュー40周年を記念した国内では8年ぶりの大規模個展。「記憶の織物」と評される石内都の作品は、今回「肌理(きめ)」をキーワードに自選約200点の展示が行われる。学生時代に専攻していた染織からモノの肌理について鋭敏な感覚を学び、作品の中では建物や遺品の表層に現れる時間の痕跡を残している。時間と記憶を閉じ込めた石内都の作品の数々は、まさに染織のように無数の粒子からなる肌理細やかなものだ。

また、「石内 都 肌理と写真」は、"横浜"、"絹"、"無垢"、"遺されたもの"のテーマを持つ構成。その中でも、石内都が写真家としての原点に立つ"横浜"が重要な被写体だ。初期に撮影した作品「金沢八景」や関東大震災後に建てられた山下町のアパート「yokohama 互楽荘」など、横浜の街を様々な時代や角度から切り取ったシリーズは、今は失われてしまった風景や記憶を現代に蘇らせてくれる。

作品でタイムスリップをした後は、帰り道がいつもとは違った横浜に見えるかもしれない。

"yokohama 互楽荘 #2" 1986-87年
"yokohama 互楽荘 #2" 1986-87年
©Ishiuchi Miyako

「Innocence」「ひろしま」の未発表作や待望の新シリーズを公開

「石内 都 肌理と写真」では、女性の傷跡を写した「Innocence」や撮影開始から10年目となる「ひろしま」など、既存シリーズからの未発表作も公開する。新シリーズでは、徳島県の阿波人形浄瑠璃の衣装に取材した作品の展示や、アメリカのファッションデザイナーであったリック・オウエンスの父の遺品を撮影した作品が登場。また、本展内では石内都トークイベント等、多数企画も用意されている。石内都の原点から、最新作まで詰め込んだ本展はまさにデビューから40年を迎えるのに相応しい個展となっている。

"ひろしま #106 Donor: Hashimoto, H." 2016年
"ひろしま #106 Donor: Hashimoto, H." 2016年
©Ishiuchi Miyako

【詳細】

石内 都  肌理と写真
会期:2017年12月9日(土)~2018年3月4日(日)
場所:横浜美術館 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4番1号
開館時間:10:00~18:00
※2018年3月1日(木)は16:00まで、3月3日(土)は20:30まで。
※入館は閉館の30分前まで
休館日:木曜日(2018年3月1日は閉館)、2017年12月28日(木)~2018年1月4日(木)
料金:一般1,500(1,400)円、大学・高校生900(800)円、中学生600(500)円、小学生以下無料
※()内は有料20名以上の団体料金(要事前予約)
※毎週土曜日は高校生以下無料(要生徒手帳、学生証)
※障がい者手帳持参者と介護者1名無料
※観覧当日に限り、企画展の観覧券で「横浜美術館コレクション展」も観覧可能。

【問い合わせ先】横浜美術館 045-221-0300(代表)

■関連イベント ※下記イベントの申込方法は展覧会特設サイト「イベント」から
・対談 桐野夏生(小説家)× 石内都
日時:2017年12月9日(土)14:00~15:30 (13:30開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名 (事前申込、先着順) ※2017年11月4日(土)より申込受付開始、参加費無料

・アーティストトーク 石内都 聞き手:逢坂恵理子(横浜美術館 館長)
日時:2018年1月13日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名(事前申込、先着順)
※2017年12月9日(土)より申込受付開始、参加費無料
※終了後、作家による展覧会カタログのサイン会を実施

・上映&トーク 
石内都の創作を追った映画『ひろしま 石内都・遺されたものたち Things Left Behind』(2012年、80分、リンダ・ホーグランド監督)を上映し、石内とゲストによるポストトークを開催。
出演:リンダ・ホーグランド (映画監督)、椹木野衣 (美術批評家)、石内都
日時:2018年2月18日(日)13:30~16:00(13:00開場)
会場:横浜美術館レクチャーホール
定員:220名 (事前申込、先着順) ※2017年12月9日(土)より申込受付開始、参加費無料

・学芸員によるギャラリートーク 
日時:2018年1月6日(土)、1月19日(金)、2月3日(土)、2月16日(金) いずれも14:00~14:30
会場:企画展展示室 ※参加費無料 、事前申込不要、当日有効の観覧券が必要

・夜の美術館でアートクルーズ
閉館後の美術館で、学芸員の解説を聞きながらゆったりと作品をめぐる、特別な鑑賞会。
日時:2018年2月10日(土)19:00~21:00
会場:企画展展示室
定員:60名 (事前申込、先着順)
参加費:3,000円 ※2017年12月9日(土)より申込受付開始

Photos(8枚)

写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真1 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真2 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真3 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真4 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真5 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真6 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真7 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真8

Photos(8枚)

写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真1 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真2 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真3 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真4 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真5 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真6 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真7 写真家・石内都国内8年ぶりの大規模個展「石内 都 肌理と写真」染織からヒントを得た作品が横浜美術館に|写真8

キーワードから探す

関連用語