展覧会「江康泉(ゴンホンチュン) 電気心音」が、石川の金沢21世紀美術館にて、2025年10月18日(土)から2026年3月22日(日)まで開催される。
江康泉(ゴンホンチュン)は、1977年マレーシアに生まれ、香港とロンドンを拠点に活動してきたアーティストだ。マンガとアニメーションを軸に、インスタレーションやパフォーマンス、絵画など、さまざまな領域を横断しつつ創作活動を行ってきた。
江は、東洋の古典文学や思想、歴史を題材に、日本のマンガやアニメーションからも影響を受けつつ、都市と個人の記憶、アイデンティティといったテーマを重層的に結びつける。その作品は、西洋中心的な未来像に代わって、アジアの歴史と文化に根ざした視点から、未来像の可能性を提示するものだといえる。
「江康泉 電気心音」展は、世界的に注目を集める江を紹介する、日本の美術館では初の展覧会。代表作である「離騒幻覚」シリーズ、海外初公開となる新作など、江の作品を一堂に集めて公開する。
江の代表作「離騒幻覚」シリーズは、秦の始皇帝、屈原(くつげん)や楚懐王(そかいおう)など、中国古代の人物にまつわる史実と伝説をもとに、人間とアンドロイド、サイボーグが共存するサイバーパンクな世界を描きだす作品だ。本展では、アニメーションにとどまらず多様な表現媒体を駆使して物語を展開する本作を、原点となるマンガ『汨羅(べきら)虚擬』の原画や、アニメーション制作で用いる絵コンテなども交えつつ紹介する。
また、海外初公開となる新作も。古代から伝承されてきた宗教の物語に未来的な視点を重ね、AI(人工知能)が「悟り」に至るという未来を描きだす最新作「未来本生譚(ほんしょうたん)」シリーズや、江が学生時代に学んだ伝統的な中国絵画の透視図法を参照しつつ、歴史ある山水画と香港の現代の街並みを融合した短編映像作品を公開する。
展覧会「江康泉(ゴンホンチュン) 電気心音」
会期:2025年10月18日(土)〜2026年3月22日(日)
会場:金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム、プロジェクト工房、交流ゾーン
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
休場日:月曜日(10月27日(月)、11月3日(月・祝)・24日(月・振)、1月12日(月・祝)、2月23日(月・祝)は開場)、10月28日(火)、11月4日(火)・25日(火)、12月29日(月)〜1月1日(木・祝)、1月13日(火)、2月24日(火)
観覧料:無料
【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800