展覧会「ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展〈童堂賛歌〉」が、2025年6月21日(土)から9月7日(日)まで、滋賀県立美術館にて開催される。千葉市美術館でも開催された巡回展だ。
ザ・キャビンカンパニーは、2009年に阿部健太朗と吉岡紗希が結成した2人組アーティスト。大分県由布市にある廃校をアトリエとして拠点にし、40冊を超える絵本や個性的なタッチが特徴の絵画のほか、立体作品やイラストレーションなど幅広い作品を手がけてきた。また、歌手・あいみょんのツアーパンフレットを担当したり、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」のコーナー「しりたガエルのけけちゃま」を制作したりと、ジャンルを超えた幅広い活躍を行っている。
展覧会「ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展〈童堂賛歌〉」は、そんなザ・キャビンカンパニーの大規模個展。会場内は7つのテーマごとに分かれた部屋で構成されており、1冊の大きな絵本の中に入り込んだかのようなワクワク感あふれる仕掛けが満載。ザ・キャビンカンパニーのユニークな世界観を、存分に楽しむことができる。
展示されるのは、活動初期の作品から最新作に至るまでの絵本原画を中心に、立体造形や映像作品など。中でも注目は、約300点もの原画を一堂に並べた巨大な壁面作品《玉虫色の窓》。ザ・キャビンカンパニーがこれまで制作した絵本から選び抜かれた原画が一面に展示され、鮮やかな色彩が訪れた人の目を楽しませる。それぞれの原画は作品のイメージに合わせた色の木製額縁で飾られ、まるで物語の世界を窓越しに眺めているような気分を味わえるのも魅力だ。
また、忘れ去られた廃遊園地のような情景を体現した大型インスタレーション《アノコロの国》も登場する。このインスタレーションは、観覧車を彷彿とさせるオブジェやメリーゴーランドの馬のモチーフなど、大小さまざまな立体作品で構成されたもの。どれも段ボールや板、紙粘土といった、幼少期の頃から馴染みのある素材で作られているのも見どころ。床一面には草原をイメージした約1万本もの突起物が敷き詰められ、独特の世界観を作り出している。
滋賀会場限定で目にすることができる、新たな作品もポイント。展覧会場の中間地点に位置する「ソファのある部屋」には、部屋から見える素敵な日本庭園の風景と、ザ・キャビンカンパニーの詩が融合する作品が登場する。
このほか、ザ・キャビンカンパニーがこれまで行ってきたコラボレーション作品も紹介。「しりたガエルのけけちゃま」のキャラクターデザイン原画や、歌手・あいみょんが2021年に開催したツアー「傷と悪魔と恋をした!」のパンフレット原画などが展示される。
【詳細】
展覧会「ザ・キャビンカンパニー大絵本美術展〈童堂賛歌〉」
会期:2025年6月21日(土)〜9月7日(日)
開館時間:9:30〜17:00(最終入場16:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日休館)
会場:滋賀県立美術館 展示室3ほか
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
入場料:一般 1,200円(団体 1,000円)、高校生・大学生 800円(団体 600円)、小学生・中学生 600円(団体 450円)
※団体料金は20名以上の場合に適用。
※企画展チケットの提示で展示室1・2で同時開催中の常設展も観覧可能。
※未就学児無料。
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳所持者及びその介護者は無料。
【問い合わせ先】
滋賀県立美術館
TEL:077-543-2111