企画展「自然と魂 利根山光人の旅 異文化にみた畏敬と創造」が、東京の世田谷美術館にて、2025年9月13日(土)から11月9日(日)まで開催される。
利根山光人(とねやま こうじん)は、色彩に溢れる情熱な作品で「太陽の画家」と呼ばれた画家だ。茨城に生まれ、世田谷に長年在住した利根川は、1955年、東京国立博物館のメキシコ美術展に衝撃を受け、1959年に初めてメキシコに渡航。以後、生涯をつうじて日本とメキシコを行き来し、古代遺跡や祭り、工芸などを題材に作品を手がけた。
利根山はこのように、メキシコとの関わりのなかで紹介されることが多いものの、インドや中国、中東、欧米、そして日本各地にも足を運んでいる。利根山は、世界各地の遺跡や祭儀に関心を寄せ、土地や人と関わった体験を創作の糧としていったのであった。
企画展「自然と魂 利根山光人の旅 異文化にみた畏敬と創造」は、世田谷美術館では30年ぶりとなる、利根山の大規模な展覧会。メキシコばかりでなく、世界各地のさまざまな文化をテーマとした作品に光を当てつつ、油彩約50点や版画約60点、スケッチ約100点に加えて、マヤやアステカ遺跡の拓本など、250点超の作品や資料を一堂に集めて紹介する。
本展では、メキシコの古代遺跡、インドや中東、アジアの遺跡や祭儀、日本の装飾古墳など、世界各地の文化を題材に利根山が手がけた作品を一挙公開。《フィエスタ》、《雨乞い》、《律動》、《祝祭》など、力強い色彩で描かれた絵画の数々を目にすることができる。
また、初期の仕事も。利根川は活動初期、前衛的な若手作家が数多く出品した展覧会「読売アンデパンダン展」に参加するほか、画廊で個展を重ねている。会場では、読売アンデパンダン展出品作や、日本社会の戦後復興を題材とした「佐久間ダム」シリーズの油彩などを展示する。
さらに、マヤやアステカ遺跡の拓本を特集。利根川は1963年、特別な許可を得て、マヤとアステカ遺跡の拓本を採集した。本展では、これらの拓本を公開するほか、メキシコの民族資料や民芸など、利根山が蒐集した品々も紹介する。
企画展「自然と魂 利根山光人の旅 異文化にみた畏敬と創造」
会期:2025年9月13日(土)〜11月9日(日)
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(9月15日(月・祝)、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)は開館)、9月16日(火)、10月14日(火)、11月4日(火)
観覧料:一般 1,400円(1,200円)、65歳以上 1,200円(1,000円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 500円(300円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金(事前に電話にて要問い合わせ)
※障害者は500円。ただし、小学・中学・高校・大学生の障害者は無料。当該障害者1名につき介助者1名は無料
※高校・大学・専門学校生、65歳以上、各種手帳の所持者は、証明できるものを要提示
【問い合わせ先】
世田谷美術館
TEL:03-3415-6011