特別展「初代 志野宗信没後五百年記念 ─香道 志野流の道統─」が、京都の細見美術館にて、2023年3月4日(土)から5月31日(水)まで開催される。
特別展「初代 志野宗信没後五百年記念 ─香道 志野流の道統─」は、室町後期の日本に誕生した香道(こうどう)を紹介する、細見美術館では20年ぶりとなる展覧会だ。
日本の香文化は、飛鳥時代、淡路島に香木が漂着したことに始まる。香木は仏教の儀礼のなかで多用されるようになり、平安時代には、貴族がその栄華を香りの調合と和歌にあらわすとともに、遣唐使の廃止にともなう国風文化の勃興を背景に、中国とは異なる日本独自の「香の文化」が育まれてゆくようになる。
現代に続く香道の基礎は、応仁の乱ののち、室町幕府第8代将軍・足利義政の近侍であった志野宗信(しの そうしん)によって培われた。宗信は、将軍家所持の名香180種を分類するほか、三条西実隆が所持する66種を精選し、今なお香道の模範となっている「六十一種名香」を定めた。宗信を流祖とする志野流は、今日に至るまでその作法と精神を継承してきた。
本展では、初代志野宗信から現家元20代幽光斎宗玄まで受け継がれてきた、500年以上にわたる志野流の伝統に着目し、香道の文化を紹介。宗信が定めた「六十一種名香」のなかから、究極の名香「蘭奢待」を特別展示するほか、志野流の歴代家元にまつわる名香や香道具などを展示する。
特別展「初代 志野宗信没後五百年記念 ─香道 志野流の道統─」
会期:2023年3月4日(土)〜5月31日(水)
会場:細見美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(5月29日(月)は開館)
入館料:一般 1,500円、学生 1,300円
※会期や営業日時などは変更となる場合あり(詳細については美術館ホームページを確認のこと)
【問い合わせ先】
細見美術館
TEL:075-752-5555 (代表)