企画展「奥谷博─無窮へ」が、神奈川県立近代美術館 葉山にて、2022年2月12日(土)から4月3日(日)まで開催される。
奥谷博(おくたに ひろし)は、一貫して具象画を制作してきた画家だ。1934年、高知・宿毛に生まれた奥谷は、東京藝術大学で洋画家の林武に師事。当初は師の作風を彷彿とさせる厚塗りの絵画を手がけていたものの、1960年代半ばに透明色を活かした薄塗りの描画へと転じて以降、緊密な構成に鮮やかな色彩を対比させつつ、微細な筆致を重ねるという独自の画風を確立した。
20世紀後半の絵画の主流は抽象画であったものの、奥谷は一貫して具象画を手がけ続けた。その対象は、自身や家族から、静物、動物、風景、そして世界遺産や仏像まで多岐にわたるものの、それらに注がれるまなざしは、故郷の宿毛で過ごした少年時代から首尾一貫したものである。
企画展「奥谷博─無窮へ」では、絵画の平面性に60年以上にわたって向き合い続けてきた奥谷博の創作の全貌を紹介。《針千本》、《俱利伽羅紋紋》、《霧り渡る》、そして《底力》など、1950年代から現在にまで至る代表作72点を展示するとともに、奥谷が上京前に宿毛で描いた貴重な初期作品38点も公開する。
企画展「奥谷博─無窮へ」
会期:2022年2月12日(土)〜4月3日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(3月21日(月・祝)のぞく)
観覧料:一般 1,200円、20歳未満・学生 1,050円、65歳以上 600円、高校生 100円
※中学生以下、障害者手帳などの所持者および介助者原則1名は無料
※ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:3月6日、4月3日)は、18歳未満の子ども連れの家族は割引料金(65歳以上のぞく)で観覧可
※そのほかの割引については問い合わせのこと
※入場制限を行う場合あり(最新情報については美術館ウェブサイトを確認のこと)
■巡回情報
・高知県立美術館
会期:2021年11月3日(水)〜2022年1月16日(日)
住所:高知県高知市高須353-2
【問い合わせ先】
神奈川県立近代美術館 葉山
TEL:046-875-2800 (代表)