展覧会「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」が、愛知の豊田市美術館にて、2021年7月10日(土)から9月20日(月・祝)まで開催される。
直線と限られた色面による絵画構成でよく知られるオランダ出身の画家、ピート・モンドリアン。日本では23年ぶりの展覧会となる「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」では、「コンポジション」シリーズをはじめとするモンドリアン作品54点や関連作家作品を展示し、モンドリアンの軌跡を紹介する。
晩年には抽象画を手掛けることとなるモンドリアン。しかし初期には、自然主義的な風景画を描いていた。そして1908年に画家ヤン・トーロップに出会い、象徴主義などに傾倒しつつも、風車や砂丘、聖堂といったオランダの風景に基づいて実験的な作品を展開するようになった。
1911年から1914年にかけて滞在したパリでキュビスムにふれると、抽象美術を理論化する「新造形主義」を提唱。第一次世界大戦を挟んで、静物や樹木といった身近な主題を抽象化した作風を確立した。そして第一次世界大戦後には、水平垂直線と原色平面による厳格な構図をもつ「コンポジション」シリーズへと至り、晩年にニューヨークに渡ってもなお、積極的に制作を続けたのであった。
本展では、初期の風景画から晩年の抽象画まで、多岐にわたる作品からモンドリアンの軌跡を紹介。《砂丘III》や《ドンブルグの教会塔》などのオランダ風景に基づく実験的作品、そして《大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション》や《線と色のコンポジションIII》といった多彩な「コンポジション」の作品などから、その画風の変化をたどる。
一方、モンドリアンの抽象的な画面構成は、オランダの美術家ドゥースブルフらとともに1917年に結成したグループ「デ・ステイル」に影響を与えるとともに、サンローラン(Saint Laurent)の“モンドリアンルック”をはじめファッションやデザインの領域にも取り入れられた。会場では、「デ・ステイル」の作家などによる作品も展示し、モンドリアンの芸術の広がりにも光をあてる。
展覧会「生誕150年記念 モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」
会期:2021年7月10日(土)〜9月20日(月・祝)
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
休館日:月曜日(8月9日(月・休)、9月20日(月・祝)は開館)
開館時間:10:00〜17:30(入場は17:00まで)
観覧料:一般 1,400円(1,200円)、高校・大学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※障がい者手帳の所持者(介添者1名)、豊田市内在住または在学の高校生、豊田市内在住の75歳以上は無料(要証明)
※そのほか、観覧料の減免対象者および割引などについては美術館ウェブサイトを確認
※前売券の販売場所および期間は、豊田市美術館では6月20日(日)まで、T-FACE B館2階インフォメーション、ローソンチケット(Lコード 43232)では7月9日(金)まで
※開館日の変更や入場の制限などを行う場合あり(美術館ウェブサイトにて最新情報を確認)
■同時開催
・寺内曜子 パンゲア/コレクション展:ひとつの複数の世界
会期:2021年7月10日(土)〜9月20日(月・祝)
■終了した会場
・SOMPO美術館
会期:2021年3月23日(火)〜6月6日(日)
※4月25日(日)〜5月31日(月)は臨時休館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
【問い合わせ先】
豊田市美術館
TEL:0565-34-6610