展覧会「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」が、東京都江戸東京博物館にて、2021年4月4日(日)まで開催。その後、2021年4月17日(土)から京都市京セラ美術館に、2021年7月10日(土)から静岡県立美術館に、そして2021年9月19日(日)から東京富士美術館に巡回する。
「古代エジプト展 天地創造の神話」では、ロンドンの大英博物館やパリのルーヴル美術館と並び、ヨーロッパ最大級の規模と質の高さを誇る総合博物館であるベルリン国立博物館群のエジプト博物館から、日本初公開約100点を含む約130点の名品を展示。“古代エジプト神話”にフォーカスし、数千年にわたるエジプト史を網羅するエジプト・コレクションから選りすぐりの出土品や資料を紹介する。
古代エジプトの「天地創造の神話」をテーマにした本展では、「天地創造と神々の世界」「ファラオと宇宙の秩序」「死後の審判」の3つのテーマに沿って展示を構成する。
古代エジプト社会において、この世界のすべては全知全能の神々の意思と力によって創造されたと考えられていた。本展では、奉納品として神殿に捧げられた猫の姿の“癒しの女神”《バステト女神座像》や、アメンヘテプ3世が作らせたとされる、ライオン頭の女神の彫像《セクメト女神座像》、イシス女神が息子のホルスに授乳する様子を象った《ホルスに授乳するイシス女神》など、神々の姿を表現した作品を通して、神々の世界と、神々に形づくられた森羅万象をたどる。
古代エジプトの君主であるファラオは、人間社会のリーダーであると同時に、宇宙の秩序を守り遂行する最高責任者としても認識されていた。会場では、ファラオやその妃の頭部を象った彫刻として、《ハトシェプスト王女あるいはトトメス3世のスフィンクス像頭部》《ネフェルティティ王妃あるいは王女の頭部》を展示。後者の像は、未完成ながらアマルナ時代後期の最高傑作のひとつとされている。
また、古代エジプトの死後の世界を象徴するミイラ関連の資料や棺などにも注目だ。なかでも、長さ4m超にも及ぶ文献『タレメチュエンバステトの「死者の書」』や、装飾的な「タイレトカプの人型木棺(内棺)」は日本初公開。「タイレトカプの人型木棺(内棺)」には、「死者の書」から抜粋されたテキストや図像によって装飾が施されており、頭部にはネフティス女神、足部にはイシス女神が表現されている。
その他、ミイラ作りの際に内蔵を摘出して納めた「カノポス容器」や、美しい装飾を施したミイラ・マスク、ミイラの覆い布なども目にすることができる。
なお、本展「古代エジプト展 天地創造の神話」では、2.5次元俳優としても活躍する荒牧慶彦が、音声ガイドナレーターや、展覧会キャラクター「アヌビス」の声と動きを担当。加えて、東京展オフィシャルサポーターには講談師の神田伯山が就任している。
【展覧会概要】
展覧会「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」
■東京都江戸東京博物館
会期:2020年11月21日(土)~2021年4月4日(日)
住所:東京都墨田区横網1-4-1
TEL:03-3626-9974 (代表)
休館日:月曜日(2020年11月23日(月・祝)、2021年1月4日(月)・11日(月・祝)・18日(月)は開館)、11月24日(火)、12月21日(月)~1月1日(金・祝)、1月12日(火)
開館時間:9:30~17:30(入館は閉館30分前まで)
〈チケット〉
販売期間:
・特別展専用券/特別展・常設展共通券 2020年11月21日(土)~2021年4月4日(日)
・特別展前売券 2020年10月2日(金)~2020年11月20日(金)
販売場所:江戸東京博物館、イープラス、日テレゼロチケ、あさチケなど(特別展・常設展共通券の販売は江戸東京博物館のみ)
観覧料:
・〈特別展専用券〉 一般 1,800円、大・専門 1,440円、65歳以上 1,440円、中(都外)・高 900円、小・中(都内)/900円
・〈特別展・常設展共通券〉 一般 2,000円、大・専門 1,670円、65歳以上 1,530円、中(都外)・高 1,050円、小・中(都内) なし
・〈特別展前売券〉 一般 1,600円、大・専門 1,240円、65歳以上 1,240円、中(都外)・高 800円、小・中(都内) 800円
※価格はすべて税込
※団体料金でのチケット販売はなし
※次の場合は特別展観覧料が無料:未就学児童、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳持参者と付添者(2名まで)
※小学生と都内在住・在学の中学生は、常設展示室観覧料が無料のため、共通券なし
※開館時間の変更やシルバーデーの実施については、江戸東京博物館ホームページにて告知
■京都市京セラ美術館
会期:2021年4月17日(土)~6月27日(日)
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
開館時間:10:00〜18:00(展示室への入場は閉館30分前まで)
観覧料:一般 2,000円(1,800円)、高大生 1,500円(1,300円)、小中生 900円(700円)、未就学児 無料
※( )は前売および20人以上の団体料金
※障害者手帳などの所持者および介護者1名は無料(確認できるものを要提示)
※前売券の販売期間は2021年2月17日(水)〜4月16日(金)
■その後の巡回予定
・静岡県立美術館
会期:2021年7月10日(土)~9月5日(日)
住所:静岡県静岡市駿河区谷田53-2
・東京富士美術館
会期:2021年9月19日(日)~12月5日(日)
住所:東京都八王子市谷野町492-1