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カルティエ現代美術財団ゼネラルディレクター、エルベ・シャンデス氏が、ビートたけしの日本初個展についてその魅力を語る | 写真

映画監督としての北野氏の作品には以前から興味をお持ちだったのですか?

パリでキタノ氏の映画はいくつか観たことがあったので、彼の映画への興味は元々持っていました。パリでは彼は映画監督として知られていて、映画ファンを中心に高い評価を得ています。彼が絵を描いていることも知っていましたよ。映画の中にも出てきますからね。

彼の作品の展覧会をしたいと考え始めたのはいつ頃でしたか?

それは数年前のことでした。彼の作品を集めた展覧会を開催することは、キタノ氏がまだ一度もやったことがないことだと気づいたのです。彼の絵の作品を見たとき、輝くばかりの喜びに溢れ、熱狂的と言ってもいいほどの情熱を感じました。感動的な展覧会をできるだけの作品だと思ったのです。それに、キタノ氏は展覧会をクリエイトすることにも能力を発揮できる人に違いないともね。

カルティエ現代美術財団ゼネラルディレクター、エルベ・シャンデス氏が、ビートたけしの日本初個展についてその魅力を語る | 写真

たけしさんと直接会われてどんな印象を受けましたか?

とても良いものでした。直接お会いした時、映画で見たとき以上の存在感と集中力を感じました。あの感じはよく覚えています。一緒に展覧会をやり遂げてわかったのは、キタノ氏自身が自分自身の才能をどんどん発展させていく、大変な能力を持っているということです。

展覧会をすることについて、たけしさんはどう思われたのでしょう?

それは本人に聞いて下さい(笑)。本人に直接お会いしてからはとんとん拍子に話が進みましたよ。もしかしたら、展覧会について話し合っていた当時『アキレスと亀』の撮影中だったので、きっと彼自身もクリエーションやアーティストについて考えをめぐらせていた時期だったからかもしれません。タイミングがよかったのだと思います。あの映画の中で彼が演じているのは偉大なアーティストになりたいけれどなれないアーティストの役ですからね。

それに、カルティエ現代美術財団からの提案自体にもとても興味を持ってくれました。これは私個人の考えですが、キタノ氏にとってはパリという場所で未知の自分を発見できる機会であったこと、パリの人々にキタノ氏のクリエーションについて知ってもらう良い機会だったことも理由だと思います。

次のページからは、展示会の魅力とカルティエ現代美術財団について

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