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三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Museo d'Arte Ghibli

三鷹の森ジブリ美術館で、新企画展示「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」が開催された。期間は2015年5月30日(土)から2016年5月(予定)まで【終了】。※2016年7月からは新展示「猫バスにのって ジブリの森へ」が開始されています。

■企画展示「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」

この企画展は、宮崎駿監督が中学生の頃読んで胸踊らせたという江戸川乱歩の小説『幽霊塔』を取り上げ、監督自身がその通俗的な面白さや作品の舞台となる“時計塔”を漫画パネルなどで紹介するもの。企画・構成は宮崎自身。展示では、宮崎監督が『幽霊塔』を60年ぶりに読み直して「この小説は通俗文化の王道をゆくものである」と思い至った理由を解説する。

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Nibariki ©Museo d'Arte Ghibli ©Studio Ghibli

まず、美術館の入り口に入ると、館内中央ホールに、宮崎監督デザインによる大きな「時計塔」が出現する。その塔の中は螺旋階段になっており、のぼると展示室にたどり着く。

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Nibariki ©Museo d'Arte Ghibli ©Studio Ghibli

展示室で一番初めに登場するのは、歯車が入り組んだ地下迷宮を思わせる迷路。迷路を進むと様々な仕掛けがあり、最後の小窓の中をのぞくと……。なお、この迷路は小学生以下の子どもを対象にしたもので、大人には“近道”を抜けていくことができる。

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Nibariki ©Museo d'Arte Ghibli ©Studio Ghibli

近道の先には、描き下ろし漫画パネルが登場。パネルは10数枚あり、1枚1枚が面白い漫画として楽しめ、“時計塔”にまつわる宮崎監督の想いや考えを知ることができる。中学生の時にこの小説を読んだ宮崎監督は、主人公たちの織りなすロマンスや、“時計塔”の歯車、その機構に憧れ、深く記憶に刻まれたそう。

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Nibariki ©Museo d'Arte Ghibli ©Studio Ghibli 原作:モンキー・パンチ©TMS

長じてアニメーション作品を作るようになり、自分なりに考えた“時計塔”のイメージとロマンスを盛り込んだ初監督作品が映画『ルパン三世 カリオストロの城』('79)だ。会場には、劇中のスリリングなアクションを忠実に再現した「巨大ジオラマ」が展示されていた。映画を観た人ならば、誰もが“時計塔”での「あのシーン」が蘇るほどの見ごたえだ。これは、ぜひ美術館で本物を見てほしい。

物語の舞台としての“時計塔”を読み解きながら、怪奇大ロマンの世界を楽しめる新企画展「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」。2016年5月まで開催予定なので、一度足を運んでみては。チケットの購入は予約が必要なので気を付けて。

・『幽霊塔』について
江戸川乱歩の長編小説『幽霊塔』は、英国の作家A・M・ウィリアムスンが発表した小説『灰色の女』を、黒岩涙香が翻訳し新聞連載小説『幽霊塔』として発表、その38年後の昭和12年(1937年)に、江戸川乱歩が乱歩流の変化を加え書き改めたもの。

■三鷹の森ジブリ美術館について

また、企画展だけでなく美術館全体も沢山の見どころがあふれている。常設展示室「動きはじめの部屋」や「映画の生まれる場所」、ネコバスルームなど、館内の魅力もあわせて紹介。ただ絵を見るような鑑賞ではない、引き込まれてしまうような空間に注目だ。

■「映画の生まれる場所」 1階

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Museo d'Arte Ghibli

展示室「映画の生まれる場所」では、アニメーション映画がどのように出来上がっていくのか、実際の作業部屋や風景を再現した室内で体感できる。絵コンテや作画机、インスピレーションを得るための部屋など、その場の空気感も楽しめる展示室となっている。

■常設展示室「動きはじめの部屋」 B1

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Museo d'Arte Ghibli

常設展示室「動きはじめの部屋」では、アニメーションの仕組みについて解説。回転する円筒のスリットから内側をのぞくと、中の絵が動いて見える装置「ゾートロープ」や、絵が描かれた平面の板を重ねることで奥行きのある空間を表現した「パノラマボックス」が展示されている。ゾートロープを立体にした「上昇海流」の中では、ロボット兵の周りを鳥が上昇しながら飛んでいく光景をみることができ、不思議なアニメーションの世界を楽しむことができる。

■ネコバスルーム 2階

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©Museo d'Arte Ghibli

2階には、ほっと一息つける「ネコバスルーム」が登場。小学生以下の子どもを対象に実際にネコバスの中に入れるという、夢のような部屋となっている。思わず触ってみたくなるような、ネコバスのふわふわ感を楽しんでみて。

■屋上庭園

三鷹の森ジブリ美術館をレポート - 新展示は「幽霊塔へようこそ展 ―通俗文化の王道―」 | 写真
©Museo d'Arte Ghibli

ネコバスルームの脇から螺旋階段を上っていくと気持ちのいい屋上庭園が現れる。そして目の前には『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵がジブリ美術館の守り神として立っている。

他にも、地下1階にある映像展示室「土星座」ではジブリ・オリジナル短編アニメーションを見ることができたり、受付にはトトロがいたりと、ジブリファンだけでなく、アニメーションや映画が好きな人も楽しめる館内となっている。

【イベント概要】

幽霊塔へようこそ展 ー通俗文化の王道ー
期間:2015年5月30日(土)~2016年5月(予定)
場所:三鷹の森ジブリ美術館
住所:東京都三鷹市下連雀1丁目1-83

【チケットについて】
全国のローソンで毎月10日(土・日・祝日の場合は翌平日)より翌月分のチケットを発売。
店頭Loppi、電話、インターネットで予約申し込み。

【アクセス(美術館への行き方)】
■1,徒歩
三鷹の森ジブリ美術館は、JR三鷹駅南口から玉川上水沿いをゆっくり歩いて約15分。
玉川上水沿いには、美術館の方向を指し示す案内看板がある。
また、三鷹駅南口からコミュニティバスを利用すると約5分。
なお、三鷹駅へは、新宿駅からJR中央線の快速で20分。
■2,コミュニティバス
JR三鷹駅南口からコミュニティバス2路線が開設されている。
スタジオジブリがデザインしたバスも走っているのでチェックしてみて。
定員:55人、車椅子1台
料金:大人 片道210円、往復320円 / 子ども 片道110円、往復160円
※往復割引券は、三鷹駅南口バス停前の券売機およびバス案内所で販売。
※混雑時は臨時増発を予定。
※美術館休館日には減便となる。
※消費税の引き上げに伴い、2015年4月1日に乗車運賃が改定。

・ルート1.三鷹駅発 三鷹の森ジブリ美術館経由 三鷹駅行き(循環)
[三鷹駅南口]→[むらさき橋]→[文化園西]→[万助橋]→[三鷹の森ジブリ美術館]→[明星学園入口]→[下連雀]→[連雀通り商店街]→[南浦]→[仲町通り]→[北浦]→[本町通]り→[三鷹駅南口]
・ルート2.三鷹駅発 三鷹の森ジブリ美術館経由 明星学園行
[三鷹駅南口]→[むらさき橋]→[文化園西]→[万助橋]→[三鷹の森ジブリ美術館]→[明星学園入口]→[厚生園裏]→[牟礼西町]→[明星学園前](折り返し)→[牟礼西町]→[厚生園裏]→[明星学園入口]→[万助橋]→[山本有三記念館]→[三鷹駅南口]

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