2014年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で上映された映像作品「インサイド・アーキテクチャー 日本社会への挑戦」。この作品が新たに追加撮影と編集を行い、『だれも知らない建築のはなし』として、2015年5月23日(土)より渋谷のシアター・イメージフォーラムを皮切りに、順次全国公開されることが決定した。
安藤忠雄、磯崎新、伊藤豊雄、レム・コールハースらが本⾳で語る「未来の建築」。本作は百戦錬磨の建築家たちが、観るものを興奮の渦に巻き込む「会話」のジャムセッションを繰り広げるスリリングで迫力に満ちた建築ドキュメンタリーだ。
1982年アメリカ・シャーロッツビルで、当時世界を代表する超一流建築家が一堂に会した「P3会議」。日本からは磯崎新が2人の無名の若手を伴って参加した。これが後に世界的な建築家へと成長を遂げる安藤忠雄と伊東豊雄。今作ではそれから30年後、建築家たちが当時を振り返り、取材に応じる。
数々の証言が織りなす日本建築史の舞台裏。それは高度に資本主義化した社会で、何をどう生み出すかという彼らの夢と挫折の歴史であった。監督は初の長編ドキュメンタリーを手がける石山友美。建築一家に生まれた経歴を持つだけに、大建築家たちや神話的エピソードを崇めることは一切せず、今の問題意識から建築家の存在意識を問いかけていく。
切れ味鋭い批評眼によって浮き彫りになる建築の過去と今、そして未来。想像力を刺激される会話と批評に釘づけにされること間違いない。
【作品情報】
だれも知らない建築のはなし
公開日:2015年5月23日~、シアター・イメージフォーラムほか順次全国公開
出演:安藤忠雄、磯崎新、伊東豊雄、レム・コールハース、ピーター・アイゼンマン、チャールズ・ジェンクス、中村敏男、二川由夫
撮影:佛願広樹
配給:P(h)ony Pictures
配給協力・宣伝:プレイタイム
©Tomomi Ishiyama