大人の男性なら必ず1着はもっているスーツ。にもかかわらず、「おしゃれに見えるスーツの着こなし方が分からない」「自分に似合うスーツ選びの方法が分からない」など悩みを持つ人も多いはず。
そんな人に向けて、スーツやジャケットのおしゃれな着こなしを特集。ビジネススーツから、上下で素材や色が異なるジャケパンスタイル、カジュアルなセットアップまで選び方を解説する。これを知れば、“勝負”をかけたい仕事や面接、結婚式、高級レストランでのデートなど様々なシーンでジャケット&パンツのコーディネートを楽しめるかも。
スーツやセットアップの印象を決める決定打ともいえるジャケット。ボタンが1列に並んだオーソドックスなシングルブレストをはじめ、ほんの少しの違いで大きく印象が変わる。
■シングルブレスト
シングルブレストとは、フロントのボタンを縦一列に止めることができるジャケットのこと。19世紀イギリスの貴族の執務服や平服が起源と言われ、ビジネスシーンだけでなく、結婚式などあらゆる正装の場で活躍する。
ボタンの数によって表情が変化し、最もスタンダードなのが2つボタン。一方、よりカジュアルかつモダンな印象を好むなら1つボタンを選ぶのが最適。ただし、フォーマルなシーンではふさわしくないとされることもあるので要注意だ。また、3つボタンならフォーマル感がアップし、クラシカルなスタイルへと導いてくれる。
■ダブルブレスト
シングルブレストよりも、一層品格ある印象なのがダブルブレスト。前身ごろの重なる、打ち合わせ部分が広く、その名の通り縦二列にボタンが配置されている。もともと軍服由来の服であることから、着るだけで重厚感と気品を纏うことができる。
着用シーンとしておすすめしたいのが、フォーマルなシーンで存在感を出したい時。あるいは他とは少し差をつけたい個性派スーツを探している人にはぴったりだ。小物を使って遊べばよりおしゃれなコーディネートを楽しめる。
■襟の種類
スーツやセットアップの表情の決め手となるデザインで、もうひとつ注目すべきは襟(ラペル)の形。主にピークドラペルとノッチドラペルの2種類がある。
ノッチドラペル:襟の上部と下部のあいだにV字の切り込みがある形。スーツの中では最も一般的な襟で、迷うならノッチドラペルを選ぶのがおすすめ。ビジネスシーンのみならず、どの場面にもふさわしい。
ピークドラペル:下襟の先端が上向きに尖った形。タキシードや燕尾服などの正礼装に多く、クラシックで威厳のある印象をもたらしてくれる。
★おしゃれに差をつけるワンポイントアドバイス
シングルブレストの1つボタンか2つボタンで、ノッチドラペルのジャケットは、休日のおでかけにも使いやすく、スーツとしてだけでなく単品で持っていて損はないアイテム。ジャケットを着こなせれば“モテコーデ”も楽しめるかも!?
インナーにTシャツやポロシャツ、ニットを合わせてもOK。ボトムスにはチノパンやジーパンをあわせるのもおしゃれだ。大切なデートの日なら、ジャケットを羽織るだけで清潔感もアップするので好印象も得られそう。
パンツのシルエットや裾のデザイン次第では、着用シーンが大きく異なるので要注意。自分に似合うシルエットを模索しながら、まずはオールマイティーな1本を手に入れて。
■シルエットの種類
パンツ・スラックスのシルエットは、汎用性の高い2種類を紹介。フィット感によっても印象が変わり、シャープな印象に仕上げたいなら少しタイトに、カジュアルな印象を求めるなら少しゆとりのあるワイドを選ぶのがおすすめ。
ストレート:汎用性の高い定番のシルエット。
テーパード:腰回りから裾に向かってだんだんと細くなるシルエットのこと。スーツ初心者でもバランスがとりやすく、おしゃれに着こなしやすい。
■裾の種類
パンツの裾口は、シングルとダブルの2種類が基本的なデザイン。
シングル:折り返しがなく、あらゆるシーンに対応するデザイン。
ダブル:折り返しのあるデザインで、シングルよりカジュアルな印象になりやすい。
■タックのデザイン
パンツ選びにおいて、タックのデザインはシルエットを左右する重要な要素。タックとは、ウエスト部分にある生地を折りたたんだヒダのこと。数が増えるほど腰回りのゆとりが大きくなるため、タックの数でパンツの顔が左右される。
ノータック:細身のシルエットに多く、すっきりとした印象。ゆとりが少ないので窮屈に感じる人もいるかも。
ワンタック:ノータックに比べるとやや腰やヒップまわりにゆとりがある。ほどよくクラシックに見え、オールマイティに使えるデザイン。
ツータック:腰回りワンタックよりもさらにゆとりある印象で、動作もしやすい。立体感ある表情で、おしゃれ感も出やすい。