「名古屋駅地区再開発計画」により、名古屋駅前に新商業施設やラグジュアリーホテル、歩行者ネットワーク、駅前広場を含む新ランドマークが誕生。2026年度より順次、解体着工、新築着工を進め2033年度に1期竣工、2040年代前半に2期竣工となる。
「名古屋駅地区再開発計画」は、リニア中央新幹線開業と名古屋市などが進めるスーパーターミナル化に伴い名古屋駅前に新たなランドマークを作る計画だ。開業から約70年にわたって名古屋駅前の地で長く愛されてきた名鉄百貨店本店、名鉄グランドホテルなどの建物を解体し、大規模再開発を行う。
計画地は太閤通を挟んで北街区・南街区に2分され、各街区に誕生するビルは3層の歩行者ネットワークによって繋がっている。JR名古屋駅方面の北街区は鉄道駅・商業施設・オフィス、ささしまライブ方面の南街区はラグジュアリーホテル「アンダーズ 名古屋」・オフィス・バスターミナルで構成される。
名古屋駅直結となる商業施設は、時代のニーズに応えるサービスと名古屋地域ならではの魅力を兼ね備えた施設を目指す。“体験型”のエンターテイメント性に富んだ施設も導入される予定だ。
南街区のビル1階、11~12階、25~29階には、ハイアットによる高級ホテル「アンダーズ 名古屋」がオープン。全室50㎡以上のゆったりとした客室を約150室のほか、レストランやスパなども備える。
再開発に際して、リニア、航空便、電車、バスといったすべての交通機関を繋ぐ「スーパーターミナル・ナゴヤ」の実現を目指すべく大規模な交通網の再整備も実施する。
名鉄名古屋駅は拡張。2033年度の1期リニューアルにおいては現在の鉄道施設の外に2線を設置し、駅機能を移設。ホームやコンコースを書く超し、ゆとりのある駅空間の整備を図る。
また、2040年代前半には2期リニューアルを実施し、“4線化”することで駅をさらに拡張。中部国際空港へのアクセル利便化に向けて「空港アクセスホーム」を設置するだけでなく、ホームドアの設置、複数の旅客動線のバリアフリー化、ホーム・コンコースのさらなる拡張によって、利用者がより利用しやすい駅空間を生み出す。
空飛ぶクルマなどの次世代モビリティにも対応したスーパーモビリティハブ機能も整備していく計画だ。また、高速路線バスを一元的に集約した、バスターミナルも再整備される。
名古屋駅周辺の歩行者ネットワークを整備し、主に名古屋駅南方面への回遊性をアップ。南北を地下1階、地上1階、2階の3層における歩行者ネットワークによって連結する。さらに、屋上広場や名駅通沿いの屋外テラス、建物内の各所に座って休憩できるスペースも配置し、人々が歩いて周遊しやすく、利便性の良い空間を整える。
「名古屋駅地区再開発計画」に際して、現在営業している名鉄百貨店本店は2026年2月28日(土)、名鉄グランドホテルは2026年3月22日(日)、名鉄バスセンターは2026年3月中に営業を終了する予定。名古屋駅周辺にて代替機能を設ける。
【詳細】
名古屋駅地区再開発計画
対象地:愛知県名古屋市中村区名駅一丁目2番他
敷地面積:約32,700㎡
スケジュール:
・2026年度 解体着工
・2027年度 新築着工
・2033年度 1期本工事竣工
・2040年代前半 2期本工事竣工
■計画建物
延床面積:約520,000㎡
階数:地上31階、地下2階
最高高さ:約172m
施設構成:
〈南地区〉ホテル、バスターミナル、オフィス
〈北地区〉鉄道駅、商業施設、オフィス
※計画概要は今後変更となる可能性あり