山田社長…オール巨人
俊樹が働く山田製作所の社長。俊樹、フミ子のことを優しく見守る、兄妹にとって親代わりのような存在。
加藤家の親族代表として出席する俊樹(鈴木亮平)は、モーニング姿で慣れないネクタイに悪戦苦闘しながら、挙式の準備を進めていく。チャペルにはゲストたちが続々と参列し、緊張の面持ちで太郎がその瞬間を待ち受ける。
純白のウエディングドレスに身を包んだフミ子の姿は、自然と視線を引きつける。そして物語のクライマックスとなる俊樹のスピーチでは、胸の奥に秘めていた想いが静かに言葉となってあふれ出す。
まるで実際の結婚式を記録したかのような臨場感で感動的なシーンを丁寧に描き、“家族の絆”と“愛のかたち”をより身近に、そして深く感じられる内容に仕上がっている。
映画『花まんま』で、兄・俊樹を演じるのは、『エゴイスト』や『TOKYO MER~走る緊急救命室~』など、多彩なジャンルで活躍を遂げる鈴木亮平。秘密を抱えた妹・フミ子は、『花束みたいな恋をした』や『月の満ち欠け』、『ちひろさん』など、数々の話題作に出演する有村架純が扮する。
初共演となる鈴木亮平と有村架純のまるで本当の兄妹のような演技の掛け合い、そして、子どものままごとで作った“花のお弁当”を示す「花まんま」が劇中でどのような意味を持つのか、期待が高まる。
監督は、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』や『そして、バトンは渡された』などを手掛けた前田哲。原作の魅力を「“大切な愛しい人を思い続ける”切なくも優しい物語」だと語る前田は、本作の映像化を長年出版社へ提案し続け、ようやく実現にこぎつけた。
映画『花まんま』のイメージソングは、AIが本作のために書き下ろした楽曲「my wish」。『花まんま』の世界観を表す静かで重厚なメロディーや、物語に込められた“願い”に寄り添う温かな歌詞に注目したい。
大阪の下町で暮らす2人きりの兄妹。兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったのだが、遠い昔に2人で封印したはずの、フミ子の“秘密”が今になって蘇り……。
【作品詳細】
映画『花まんま』
公開日:2025年4月25日(金)
監督:前田哲
脚本:北敬太
出演:鈴木亮平、有村架純、鈴鹿央士、ファーストサマーウイカ、安藤玉恵、オール阪神、オール巨人、板橋駿谷、田村塁希、小野美音、南琴奈、馬場園梓、六角精児、キムラ緑子、酒向芳
原作:朱川湊人「花まんま」(文春文庫)