スピッツの名曲「楓」が映画化。映画『楓』が2025年12月19日(金)に全国公開される。監督は行定勲が務め、福士蒼汰・福原遥がW主演。
国民的バンド・スピッツの楽曲が初の映画化。映画『楓』の原案となるのは、1998年にリリースされた8thアルバム「フェイクファー」の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされた「楓」だ。
大切な人との別れや忘れられない想いを描いた本楽曲は、「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」というサビの歌詞が印象的。松任谷由実、上白石萌歌、Crystal Kay、Uruなど多くのアーティストにカバーされ、時代を超えて愛される名曲として歌い継がれている。
物語は、楓の花言葉である「大切な思い出」「美しい変化」「遠慮」をキーワードに展開。人生のなかで大切な人を失った男女を主人公に、それでも前へ進もうとする2人を、美しい季節の移り変わりを通して描き出す。
作中では、幸せあふれる主人公のふたり、須永恵と木下亜子の日常が描かれる。ところが、恵は1か月前にニュージーランドですでにこの世を去っていた。ショックで混乱した亜子は、目の前に現れた涼を恵だと思い込んでしまう。亜子を悲しませないように“恵”として振る舞う涼は本当のことを言えずにいた。二重の生活に戸惑いながらも、涼はいつしか亜子に惹かれ、一番大事な人になっていた。一方で、亜子も秘密を抱えていて...。
愛するからこそ伝えられなかったこと、そして、過去、現在、未来、めぐる季節の中で明らかになる、あまりにも切ない真実とは。「楓」の楽曲にのせて紡がれる2人の運命に驚き、きっと涙するはずだ。
切ない運命に向き合う恋人同士を演じるのは、福士蒼汰と福原遥。W主演となる。福士が日本の恋愛映画に出演するのは『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』以来9年ぶり。運命に翻弄されながらも、自分より愛する恋人を大切に想う優しさと包容力にあふれた涼というキャラクターを演じる。
一方、映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』やNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で存在感を発揮する福原は、本作でヒロインの亜子役を担当。大切な人を失い、喪失感を抱えながらも、日々を前向きに生きようとする、涼の恋人を表情豊かに演じる。
須永恵・涼…福士蒼汰
恋人の亜子と一緒に、共通の趣味の天文の本や望遠鏡に囲まれながら、幸せに暮らしている。ニュージーランドで事故に逢い、恵はこの世を去るが、双子の兄・涼が“恵”として振る舞い、亜子と接し続ける。二重の生活に戸惑いながらも、亜子に惹かれいつしか一番大事な人になっていく。
木下亜子…福原遥
明るく真っすぐな恵の恋人。恵がこの世を去っていることにショックで混乱。目の前に現れた涼を恵だと思い込んでしまう。亜子にも打ち明けられない秘密がある。
梶野…宮沢氷魚
涼の幼馴染。真実を知り、涼を見守っていた。
日和…石井杏奈
恵みのふりをしている涼に違和感を抱き始める。
雄介…宮近海斗(Travis Japan)
亜子の行きつけの店長。日和と同じく涼に違和感を抱き始める。
撮影は、緑豊かな山々や湖、世界遺産であるテカポ湖の星空など、壮大な自然を感じられるニュージーランドで敢行。劇中では、ニュージーランドを仲良く旅行中の涼と亜子が「これはこっちの楓」という会話をしていたり、食卓を囲んだり、猫とふれあったりと、2人の幸せそうな日常が描かれる。その一方で、過去の思い出を回想する、切なさを予感させるシーンも映し出される。
映画『楓』で監督を務めるのは、『ナラタージュ』『リバーズ・エッジ』『劇場』などで知られる行定勲。20年前には名作『世界の中心で、愛をさけぶ』も手がけた行定が、再び時代を代表するラブストーリーに挑む。
また脚本は、『ソラニン』や『東京リベンジャーズ』の髙橋泉が担当する。
【作品詳細】
映画『楓』
公開日:2025年12月19日(金)
監督:行定勲
脚本:髙橋泉
出演:福士蒼汰、福原遥、宮沢氷魚、石井杏奈、宮近海斗、大塚寧々、加藤雅也
原案・主題歌:スピッツ「楓」(Polydor Records)
配給:東映/アスミック・エース