友人や大切な人への感謝を伝えるプレゼント、上司への贈り物、冠婚葬祭の贈答品として重宝される日本酒。今回は、そんな特別なシーンにも最適な逸品を、2020年の「Kura Master」でプラチナ賞、金賞を受賞した銘柄から紹介する。

お酒好きの人なら喜んでくれること間違いなしの名酒6つをピックアップ。

「Kura Master」とは――
「Kura Master」は、2017年よりフランスで開催されている日本酒のコンクール。フランスの一流ホテルのトップソムリエらが選ぶ、フランスの地で行うフランス人のための日本酒の品評会であり、全国各地からエントリーした銘柄の中から、選考委員により表彰銘柄が選出される。

トップソムリエが選ぶおすすめ日本酒6銘柄

真野鶴 純米大吟醸原酒(尾畑酒造・新潟県)

「Kura Master2020」で純米大吟醸部門最高賞のプラチナ賞を受賞した新潟県・尾畑酒造の「真野鶴 純米大吟醸原酒」は、酒米に佐渡相田ライスファーミングの牡蛎殻農法で栽培した朱鷺と、暮らす郷づくり認証米(※)の「越淡麗」を使用している。

「越淡麗」は、日本の2大酒米「山田錦」と「五百万石」を掛け合わせた酒米。この米から出来るお酒は、五百万石のすっきりとした淡麗な味わいと、山田錦の膨らみのある味わいを合わせもつ。そして「真野鶴 純米大吟醸原酒」は、イチジクやトロピカルフルーツの香りと、ナツメグなどのスパイシーな香味も魅力。和食はもちろん、フレンチとの相性もいい。

(※)安全でおいしい佐渡米を認証する制度

雁木 純米大吟醸 鶺鴒(八百新酒造・山口県)

錦川の河口近くの船着場にかつてあった、酒米を水揚げする桟橋「雁木(がんぎ)」。錦川の河畔に誕生した山口県の八百新酒造が、その歴史にちなんで「雁木」と名付けた名酒は、伝統的な酒造りの技法でつくる純米酒だ。

その中でも「雁木 純米大吟醸 鶺鴒(せきれい)」は、優雅な香味を存分に楽しめ、最後の一滴まで心地よい余韻に浸れる逸品。蔵の前を流れる錦川の水面すれすれを滑るように飛ぶ鶺鴒をイメージし、スムースに飲める清清しい飲み心地を実現した。冷酒として飲むのがおすすめ。

旭鳳 純米大吟醸 八反錦(旭鳳酒造・広島県)

「KuraMaster」の純米大吟醸部門において、2年連続金賞受賞した「旭鳳(きょくほう) 純米大吟醸 八反錦」は、広島県産米八反錦と自社酵母の特性を生かした、繊細かつ深みのある味わい。すっきりとキレのある飲み口で、飲み干した後に、ほのかな酸味を感じられるので、料理にも引けを取らない存在感をもつ。食中酒にもぴったりの1本だ。

神心 純米吟醸 瓶囲い(嘉美心酒造・岡山県)

創業当時の“身も心も清めて酒造りをしたい”という想いが込められた「神心 純米吟醸 瓶囲い」。岡山県・嘉美心酒造の真髄である「旨口」をベースに、絶妙な酸度を織り交ぜ、重厚なお米の旨味とキレのある喉越しを楽しめる味わいに仕上げている。

天山 純米吟醸(天山酒造・佐賀県)

ANA国際線では機内酒としてビジネス・ファーストクラスで提供されていた、佐賀県・天山酒造の「天山 純米吟醸」は、口に含んだときに広がるラ・フランスのように上品で華やかな香りと、米の旨味・甘みが特徴の純米吟醸酒。佐賀の天山酒米栽培研究会の生産者の契約栽培「山田錦」を55％まで磨き上げ、全国有数の蛍の名水“天山山系”の伏流水で仕込んでいる。