トーマス・シュトゥルート《ルーヴル美術館4、パリ》1989年、タイプCプリント、 138.0×177.0cm、京都国立近代美術館
ⓒThomas Struth
「なぜ、美術館の中はやたらと寒いのだろう?」「裸体はアートなのか?」普段から何気なく感じている美術館の疑問は意外に多いはず。今回、そんな美術館の気になる疑問に答える展覧会『No Museum,No Life?-これからの美術館事典』が、東京国立近代美術館で開催される。期間は2015年6月16日(火)から9月13日(日)まで。
この展覧会では、A〜Zのキーワードにそって、作品はもちろん美術館の設備や活動、そこに集う人々まで、多面的に美術館そのものを紹介。例えば【A】ならばアーティストについて、【G】はガード、すなわち警備について、【M】ならばお金の問題など、まるで辞典を紐解くように私たちの疑問に答えてくれる。
ピエール=オーギュスト・ルノワール《横たわる浴女》1906年、油彩・キャンバス、 54.8×65.0cm、
国立西洋美術館
さらに魅力的なのは、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際 美術館、国立新美術館の合同展となるため、各美術館から厳選された、ルノワール、ロダン、マルセル・デュシャンや岸田劉生など、 約170点もの作品が展示されること。素晴らしい作品を鑑賞しながら、美術館に親近感を抱くことができそうだ。
また、展示空間にも工夫が。まるで美術館をテーマにした巨大な事典の中を歩くような感覚が味わえるよう、スペースを活用している。7月31日(金)から8月2日(日)の週末には、美術館前庭での映画上映会や飲食の提供など、いつもの美術館都はひと味違ったイベントも開催予定。
美術館に馴染みがない人は気軽に入門編として楽しめ、美術館好きにはさらなる知識と親しみが湧く。そんな大人から子供まで楽しめる展覧会となりそうだ。
【展覧会概要】
『No Museum, No Life?-これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会』
会期:2015年6月16日(火)〜9月13日(日)
会場:東京国立近代美術館 1階企画展ギャラリー
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金曜は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで。
休館日:月曜(7月20日は開館)、7月21日(火)
観覧料:一般 1,000(800)円、大学生 500(400)円、高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
※括弧内は20人以上の団体料金。価格はすべて税込。
【イベント情報】
■ギャラリートーク 桝田倫広(東京国立近代美術館研究員・本展企画者)、新藤淳(国立西洋美術館研究員・本展企画者)
日時:2015年6月26日(金) 18:00〜19:30、7月11日(土) 14:00〜15:30、8月28日(金) 18:00〜19:30
場所:1階企画展ギャラリー
※申し込み不要、要観覧券。
■MOMATサマーフェス(仮称)
期間:2015年7月31日(金)〜8月2日(日)
【問い合わせ先】
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)