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テーマは“ホロコースト”、ランズマン映画3選が渋谷で上映 - 全編9時間27分『SHOAH』も

テーマは“ホロコースト”、ランズマン映画3選が渋谷で上映 - 全編9時間27分『SHOAH』も | 写真
「SHOAH ショア 」© Les Films Aleph

アウシュヴィッツ強制収容所解放から70年。2015年2月下旬より、クロード・ランズマン監督による“ホロコースト(大量虐殺)”をテーマにした3本のドキュメンタリーが、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで上映される。選ばれたのは『SHOAHショア』『ソビブル、1943年10月14日午後4時』『不正義の果て』。

今ではDVDが入手困難な『SHOAHショア』は、第二次大戦中、ドイツやナチスの占領下の地域で実行されたユダヤ人の強制収容やホロコーストの全体像を、関係者の証言のみで明らかにするドキュメンタリー。監督のランズマン自らが、ナチスの収容所から生還したユダヤ人や、収容所の元ナチス親衛隊員、収容所の近くにいたポーランド人農夫ら膨大な数の証人を訪ね、彼らの肉声を11年の長きにわたって収録したという力作は、全篇9時間27分という規格外の上映時間だ。

テーマは“ホロコースト”、ランズマン映画3選が渋谷で上映 - 全編9時間27分『SHOAH』も | 写真
「不正義の果て」© 2013 SYNECDOCHE - LE PACTE - DOR FILM - FRANCE 3 CINÉMA - LES FILMS ALEPH

そこから繋がる物語として上映されるのが『ソビブル、1943年10月14日午後4時』。『SHOAHショア』の後半で明らかにされた、収容所でのユダヤ人による武装蜂起の計画と挫折や、ガス室での殺害を中止に追い込んだソビブル収容所。これに関連して、16歳でワルシャワ・ゲットーから収容所に連行されたイェフダ・レルネルの証言をもとに、“ユダヤ人は羊のようにおとなしく殺されていったのではない”という、当事者のみが知る事実が明かされていく。

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ランズマン監督写真© 2013 SYNECDOCHE - LE PACTE - DOR FILM - FRANCE 3 CINÉMA - LES FILMS ALEPH

そして3本目は2013年公開のランズマン最新作『不正義の果て』。アドルフ・アイヒマンが大戦中、世界を欺く為に選んだ“模範収容所”テレ―ジョン・シュタット。そこでの真実を、同収容所のユダヤ人長老ベンヤミン・マーメルシュタインの証言により描き出す作品だ。マルガレーテ・フォン・トロッタ監督の映画『ハンナ・アーレント』で登場した、アイヒマンの新たな性格面を示すこの『不正義の果て』は、ホロコーストに関する偉大な歴史的解明との呼び声が高い。ぜひ劇場で観ておきたい1本だ。

【作品情報】
■「SHOAHショア」
1985年/フランス/567分(1985年ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞)
第一部154分 第二部120分 第三部146分 第四部147分

■ 「ソビブル、1943年10月14日午後4時」
2001年/フランス/102分(2001年カンヌ国際映画祭正式出品)

■「不正義の果て」
2013年/フランス・オーストリア/218分(2013年カンヌ国際映画祭正式出品)

2015年2月下旬、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開

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