学芸大学駅高架下がリニューアル。2023年秋から2024年春にかけて順次オープンする。
渋谷まで電車で約10分という好立地にある学芸大学駅は、駅周辺に個性的な店舗や個人商店、カフェが点在し、都心なのにどこか“ローカル感”が漂う、便利さとオシャレさを兼ね備える場所として知られている。
東急が手掛ける今回のリニューアルプロジェクトは、老朽化に伴う高架下建物の補修の必要性、高架下の暗いイメージの改善を望む声、周辺のまちづくりを契機として始動。該当エリアは、五本木から碑文谷公園周辺までのおよそ1kmに渡る。「南北1kmのまちの縁側」というコンセプトを掲げ、高架下をひとつの大きな縁側に見立てて、“お気に入りの場所”、“仕事場”、“友人との交流の場”がちょうどよく混ざり合うような場所を目指す。
2024年春には、駅南側が気軽に立ち寄れるカルチャーショップや、店主の個性が光る飲食店、こだわりのテイクアウト店など、学大の“ローカル”を感じられる店舗が集結するエリアへと一新。ベンチや植栽も設けられ、テラススペースも充実し、夜だけでなく朝や昼も滞在できる公園のような施設へと生まれ変わる。
碑文谷公園に隣接した現在の駐車場エリアには、店舗とコワーキングスペース、アトリエ、オープンスペースを備えた複合施設が誕生。10年先の社会を見据えた新しい価値やサービスを、店主やワーカー、クリエイター、住民がコラボレーションしながら創造するような場所となる。
駐輪場の2階のロフトスペースは、小規模オフィス棟にリノベーションされる。新しいサービスやブランドを展開するスタートアップや、それらを支える士業が集まるビジネスの新拠点となる予定だ。
飲食店やスナックが軒を連ねる「学大横丁」は、照明を明るくしたり、外部空間が見直されたりと、より居心地のいい空間へとアップデートされる。また「学大市場」は、食料品スーパーや各国料理店、カフェ、物産スペースなど「食」を中心にした多機能型マーケット。一部のエリアがリニューアルを経て、買い回りがいま以上に充実する。
学芸大学駅もリニューアルされ“もっとワクワクする駅”に。高架下全体の案内図やイベントなどの街の活動を発信する掲示板を新たに設置予定だ。
その他、テイクアウトしたものを食べたり、一休みできるベンチ、フリーマーケットやマルシェなどを開催できるオープンスペース、誰でも“小商い”にチャレンジできる「TRY STAND」、イベント告知など気軽にまちへのお知らせができる「みんなの掲示板」も設けられるという。さらに、夜でも安心して歩けるよう照明が改善されるほか、駐輪場も整備される。
2026年には、世田谷区が行っている新道(補助26号線)が開通予定となっており、それに伴い学芸大学駅周辺も今後柔軟に刷新を続けていく見込み。碑文谷公園は、商業施設が融合する公園へと再開発が進められることも検討されている。
【詳細】
学芸大学高架下リニューアルプロジェクト
時期:2023年秋~2024年春
所在地:東京都目黒区鷹番3-2(五本木~碑文谷公園周辺)