舞台は現代のロンドン。パンジーは配管⼯の夫、カートリーや20代の無職の息⼦、モーゼスと⼀緒に暮していた。いつも怒ってばかりの彼⼥は朝から家族にも⼩⾔ばかり。外出しても、パンジーの怒りは収まらない。そんな彼⼥には美容師の妹、シャンテルがいるが、彼⼥は姉とは対照的な陽気な性格。シングルマザーの彼⼥はふたりの娘と暮しているが、家庭内では笑いが絶えない。⺟の⽇がくると、シャンテルの提案で、パンジーは亡くなった⺟、パールの墓参りにしぶしぶ出かけるのだが……。
映画『ハード・トゥルース ⺟の⽇に願うこと』は、イギリスの映画監督マイク・リーが監督を務め、マリアンヌ・ジャン=バプティストを主演に迎えたヒューマンドラマ作品。常に怒りの感情を抱えた母親を物語の主人公に据え、怒りの裏に潜む感情から、「人間とは?」「家族とは?」そして「幸せとは何か?」を問いかけ、生きる意味について見つめ直していく。世界の映画祭で27の受賞・57のノミネートを果たすなど国際的に高く評価された作品だ。