小学生のヤンヤンは、コンピュータ会社を経営する父NJ、そして母、姉、祖母と共に台北の高級マンションで幸せを絵に描いたような暮らしをしていた。だが母の弟の結婚式を境に、一家の歯車は狂いはじめる。祖母は脳卒中で入院。NJは初恋の人にバッタリ再会して心揺らぎ、母は新興宗教に走る……。そしてNJは、行き詰まった会社の経営を立て直すべく、天才的ゲーム・デザイナー太田と契約するため日本へと旅立つのだが…。
映画『ヤンヤン 夏の想い出』は、『クー嶺街少年殺人事件』などで知られるエドワード・ヤンの遺作。2000年に公開され、同年の第53回カンヌ国際映画祭にて監督賞を受賞した。台北の高級マンションで裕福に暮らしていた小学生のヤンヤンを主人公に、とある出来事から状況が一変してしまう家族の姿を描き出す。