トーベ・ヤンソン(Tove Jansson,1914-2001)は、フィンランドの画家、小説家、児童文学作家。ヘルシンキ生まれ。彼女が生み出した代表作は「ムーミン」シリーズ。白くて可愛らしいムーミンを中心に、独特のキャラクターと深みのある物語が世界で人気となった。シリーズの第1作「小さなトロールと大きな洪水」は、第二次世界大戦中に書かれ、家を失った者や災害など困難な状況が描かれながらもハッピーエンドで終わるのが特徴。トーベは戦争の現実から離れた「幸せな社会」を作ることを夢見ており、ムーミンの世界はその夢の結晶ともいえる。