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クードス(kudos)とスドーク(soduk)の 2023年春夏コレクションが、2022年9月3日(土)に渋谷ヒカリエ・ヒカリエホールにて発表された。
ク―ドスとスドークは、どちらもデザイナー・工藤司が手掛けるブランド。ク―ドスは実験的なメンズウェアを目指しており、一方スドークはク―ドスのデザインをより日常的に再解釈した、ウィメンズ向けのウェアを展開しているのが特徴だ。
そんな両ブランドの合同ショーとなる今シーズンは、非常にシンプルながらも記憶に残るランウェイとなった。会場にはその周囲だけでなく、中央にもステージ風の大きな観客席が設置されており、モデルたちはその特別な観客席の間もジグザクと回遊するという演出。着席した観客もがランウェイの一部となる、リアルとアンリアルが一体になったような実験的な空間は、ブランドらしい遊び心が感じられる。
ショーの幕明けは、ウェディングスタイルを彷彿させるルックからスタート。2組続いて登場するメンズペアが、祝福に満ちた純白のコードに包まれながら、性差の垣根を超えるストリートスタイルを披露する。例えばヴェールを頭から纏ったモデルのジャケットは、フリルをあしらいドレッシーに。またダボっとしたロングシャツを着たモデルは、ドレスのようにさらりと纏い、片手に持つブーケ同様、沢山の植物をポケットに詰めこんでいる。
春夏のムードを高めるこのシンプルなホワイトカラーは、コレクション全体にも使用されており、中にはクレヨンの落書き風や、ユニークなフェイスなど、ブランドらしい楽し気なグラフィックと組み合わせたピースも登場。またブルーのストライプ柄シャツも今季ならではのアイテムで、ストライプの上からアルファベットを重ねたり、雲のように滲む白を加えたりと、ユニークなアプローチが行われている。
ク―ドスが得意とするテーラードアイテムも、今季のランウェイを語るうえで欠かせないピース。端正なシルエットをベースにしながら、片側だけラペルを複数連ねたり、エスニックなチャイナボタンをあしらったりと、今季もファッショニスタ達の心をくすぐる、個性的なディテールで満ちている。
またチャコペンで下書きしているような模様や、ランダムにカットした裾、安全ピンで生地同士をつなぎ合わせたデザインのジャケットも登場。“まるで制作途中”を覗いているかのようなルックの数々は、観る者にファッションが生まれるまでの楽しさを教えてくれているかのようだ。
片腕だけアームが途切れたスウェット、袖が“二人分”ついたブルゾンなど、特徴的なアームデザインもブランドならでは。ウィメンズを中心に登場したニットウェアは、モデルの手が全く見えないほどだらりと袖口が伸びているのが特徴で、その分“キュッ”とウエスト位置でカットしたショート丈で、絶妙なバランス感覚を生み出しているのが印象的だった。
またランウェイには、豊富なアクセサリーも登場。ギラギラな装飾でブランドロゴを表現した、大胆なチェーンネックレスをはじめ、巾着風のニットショルダーバッグ、キーチェーン、ストラップ付きの鮮やかなニット帽などが、スタイリングのアクセントして加えられていた。
