ランバン(LANVIN)の2026年春夏コレクションが、2025年9月30日(火)にフランス・パリで発表された。
創業者ジャンヌ・ランバンの愛した深い青、"ランバン・ブルー"の光に包まれてショーは幕を開けた。登場したのは、流麗なドレスやテーラリングを中心とした、気品溢れるオケージョンルック。開放的なカッティングや素材使いにより、荘厳と言うよりはむしろ、軽やかなムードに引き寄せている。
隙のないように見える首の詰まったテーラードジャケットやタートルネックは、バックを大胆にカッティングし、素肌を覗かせているのが新鮮。多彩なバリエーションで展開されたドレスも、オフショルダーやワンショルダーで仕立てたり、深いスリットを入れたりと、開放的な肌見せデザインが散見された。
風を受けて悠然と流れる、しなやかな素材使いもポイントだ。首に巻いたスカーフは動きとともに優雅に舞い、ランバン・ブルーの布地を贅沢に使ったブラウスはマントのように翻る。しっとりと艶めくシルクサテンのガウンやシャツは、身体のフォルムと溶け合いながらエレガントに流れている。
コレクションに軽快なリズムを加えるのが、揺れるディテールである。とりわけ目を引いたのが、フリルのパーツを配したストライプスカート。布地の動きに合わせてパーツが左右に踊り、躍動感のある幾何学模様を生んでいる。
今季はすべてのモデルがヘアバンドを纏っていたのも印象的。華やかさを引き算し、よりモダンで、実用的なムードを演出した。