ボス 26年春夏コレクション - テーラリングに混沌を織り交ぜて

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ボス(BOSS)の2026年春夏コレクションが、2025年9月25日(木)、イタリア・ミラノにて発表された。ランウェイには、韓国のボーイズグループ・SEVENTEENのリーダーであるエスクプスが登場した。

秩序と混沌が入り混じるテーラリング

ボスの2026年春夏コレクションは、「ザ・ボス・パラドックス」がテーマ。テーラリングとスポーツウェア、秩序と混沌といった相反する要素を融合させ、お互いを補完し合うことで、コントラストの中に調和を見出した。

シングルおよびダブルブレストのジャケットは、構築的なショルダーを保ちつつ、軽やかな着心地へとアップデート。インナーのシャツは色違いの2枚を無造作にレイヤードし、ネクタイはあえて垂らしたままに、ネクタイピンは複数取り付けるなど、伝統的なテーラリングの着こなしに意外なひねりを加えたスタイリングも目に留まった。

ドレープを効かせたしなやかなシルエット

シルエットは、身体に寄り添うしなやかなラインが印象的。たとえば、モカカラーのジャージートップは、超ロングスリーブと斜めにカットされたネックラインで、優美なドレープを創出。トップラインを緩やかにカーブさせたチューブチップや、生地をランダムにつまんだブラウスもまた、テーラリングが持つ厳格な印象を柔らかく中和させている。

レザーの光沢を差し込んで

素材使いの面では、光沢感のあるレザーの投入が際立つ。マットなテクスチャーのシャツやニットと、ひんやりと艶めくレザーパンツやジャケットのコントラストが、コレクションをリズミカルに彩っていく。テーラリングに欠かせないネクタイも今季はレザーで仕立てられており、首回りに華やかさをもたらした。

華やぎを添えるバッグやシューズ

今季の新作バッグには、ブランドのテーラリングヘリテージを想起させる「ルヴェール(Revers)」バッグが仲間入り。ブレザーのラペルをモチーフにしたデザインで、水平に走るベルトがアクセントとなっている。柔らかなブラック＆ブラウンレザーを用いたドクターバッグ、光沢・マット両仕上げの新作ローファー、そして素足感覚を実現する極薄レザーソールのスニーカーなども、コレクションに華を添えている。