舞台『大地の子』が、東京・明治座にて2026年2月・3月に上演される。演出は栗山民也が手掛け、主演は井上芳雄。

山崎豊子の感動巨編が舞台化

舞台『大地の子』は、「白い巨塔」で知られる山崎豊子の感動巨編小説「大地の子」を原作とする舞台。中国人教師に拾われ、大事に育てられた戦争孤児の主人公が、激動の時代に翻弄されながらも生き抜いていく、波瀾万丈の半生を描く。原作者の山崎豊子は「大地の子」執筆にあたり、当時外国人に開放されていなかった中国の農村地区に足を運び、多くの戦争孤児から話を聞くことで物語に命を吹き込んだという。大きな時代のうねりに巻き込まれながらも、懸命に生き抜いていく魂の物語に注目だ。

舞台『大地の子』の演出を手掛けるのは、『ピアフ』や『デスノート THE MUSICAL』など数々の作品を手がけてきた栗山民也。脚本は小劇場から大劇場まで幅広く担う マキノノゾミが担当する。

主演は井上芳雄、奈緒・上白石萌歌が共演

主演を務めるのは、ミュージカル『エリザベート』や『ムーラン・ルージュ！ ザ・ミュージカル』など多彩なミュージカル・舞台作品で活躍する井上芳雄。ストレートプレイとなる本作『大地の子』では、心情あふれる演技に注目だ。また、映画『傲慢と善良』やNHK 連続テレビ 小説「半分、青い。」の奈緒や、映画『366日』『ロマンティック・キラー』の上白石萌歌、そして山西惇、益岡徹といったキャストが共演を果たす。

舞台『大地の子』登場人物・キャスト

主人公・勝男／陸一心(ルー・イーシン)…井上芳雄
戦後、中国に取り残された日本人戦争孤児。一緒に取り残された妹・あつ子と離別し、 人身売買されたところを、小学校教師の陸徳志に助けられ「一心」として育てられる。優秀な青年に成長していくが、戦争孤児であるという理由から無実の罪でとらえられたり、冤罪を着せられたりしてしまう。

あつ子…奈緒
勝男の妹。兄とともに取り残され戦争孤児となるも、兄と離別する。

江月梅(チャン・ユエメイ)…上白石萌歌
破傷風にかかった一心の命を救う看護師。後に一心の妻となる。

陸徳志(ルー・トウチ)…山西惇
中国人の小学校教師。路頭に迷っていた勝男を引き取り、「一心」と名付けて育てる。

松本耕次…益岡徹
勝男の実の父親。中国に残してきた家族に対し、自責の念を抱え続けている。

舞台『大地の子』 あらすじ

第二次世界大戦後、中国の大地に取り残された日本人孤児の勝男は、妹とも離れ離れになり、人身売買されてしまう。しかし、小学校教師の陸徳志に助けられ、引き取られることに。子供のいない陸夫妻は勝男を「一心」と名付けて愛情をこめて育てる。一心もその期待に応えるように、差別を受けながらも、優秀な青年に成長していく。ただ、その背後には、文化大革命が暗い影を落とし始めていた。

一心は、戦争孤児であることから無実の罪で捕らえられ、過酷な肉体労働に従事させられ、さらには冤罪まで着させられてしまう。服役中にふとした怪我から破傷風にかかり生命の危機にさらされる一心だったが、後に一心の妻となる看護師の江月梅に命を救われる。

時が過ぎ、中国での高炉建設の日中共同プロジェクトに参加することになった一心は、日本企業の東洋製鉄所長の松本耕次という男性と対面することになる。耕次は、一心の実の父親だった。

【詳細】
舞台『大地の子』
原作：山崎豊子「大地の子」(文春文庫)
脚本：マキノノゾミ
演出：栗山民也
出演：井上芳雄、奈緒、上白石萌歌、山西惇、益岡徹 ほか

■公演詳細
公演日程：2026年2月26日(木)～3月17日(火)
会場：明治座
住所：東京都中央区日本橋浜町2-31-1
問い合わせ先TEL：0570-00-7777(東宝テレザーブ ナビダイヤル／11:00～17:00)