ユミカツラ(Yumi Katsura)の2023-24年秋冬コレクションが赤坂・明治記念館にて発表された。
3年ぶり国内通算89回目の開催となるユミカツラの2023年秋冬コレクションショーは「SHINING LOVE」をコンセプトに、新時代に向けた日本のウェディングスタイルを提案。多様化する結婚式ニーズに合わせ、気軽に着られるアフタヌーンドレスから、披露宴で映えるイブニングドレスやモードな和装、そして“新しい神前挙式”に相応しいウェディングドレスと打掛スタイルなど新作75点が揃う。カップルにとって人生で最も幸せな一日を輝かせるコレクションが展開される。
まず、日常使いも可能なエレガンスウェアを展開するエフ(ykF)のアフタヌーンドレスからショーがスタート。桜を思わせるピンクのグラデーションドレスは、プリーツ加工された軽やかな生地が歩く度にふわりと揺れ、優雅なシルエットを描く。対する胸元に大きなリボンをあしらったキャミソールドレスは、スリットに切り込みが入ったタイトシルエットに、赤と黒というカラーも相まって“パワフルな女性”をイメージさせる一着だ。
最高級素材を厳選し半年から1年という時間をかけ完成した、ユミカツラの「ラグジュアリーブライド」のウェディングドレス。中でも会場から一際大きな拍手が上がったのは、艶やかなサテン生地に、煌めく刺繍が施された一着。全身が光っているようなドレスに刺繍入りのインナーを合わせ、首元や腕までエレガントに。頭のティアラから後ろのロングトレーンまでどこをとっても美しい、細やかなクチュール技術で花嫁をより一層輝かせる。
披露宴のラストを飾るイブニングドレスは、角度によって表情を変えるアーティスティックな仕上がりに。ラメ刺繍入りチュールやビジューをあしらったプリンセスラインの王道に加え、ブラックのチュール下に繊細な黒の刺繍を施したピンクのチュールドレスや、左右に立体的な花モチーフを仕込んだドレスなど、繊細なクチュール技術を駆使した夢のようなラインナップが揃う。
神前式挙式への新提案シーンでは、雅楽の音がホール全体に響くと同時に、巫女とともにドアから花嫁・花婿が入場し、誓盃の儀が執り行われた。美しいユミラインのドレスは、ボディのタイトシルエットに対し、袖はゆったりとしたフレアに和装らしい組紐をプラス。これまでチャペル用にデザインされたドレスではマッチしなかった、神前挙式のロケーションや所作を“日本式”に美しくアップデートしている。
そのほかランウェイでは、ブルーやオレンジなどの色鮮やかな打掛スタイルや、グラフィカルな古典柄の和装などが登場。これから訪れる“伝統とモダンが融合した”新時代のウェディングスタイルを感じられた。