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志尊淳にインタビュー -“人に作られる自分のイメージ”に苦しんでいた、過去の想いを打ち明ける

テレビドラマ、映画、舞台、バラエティに出演するほか、モデルとしても活躍する若手実力派俳優の志尊淳。ミュージカル『テニスの王子様』で2011年に俳優デビューし、2014年に『烈車戦隊トッキュウジャー』で主演、その後2018年のNHKドラマ10『女子的生活』で主演を務めて高い評価を得た。近年、映画では『フォルトゥナの瞳』、『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』など話題作への出演が続いている。

志尊淳 インタビュー|写真2

そんな志尊が、岡田将生とともに主演を務める映画『さんかく窓の外側は夜』が2021年1月22日(金)に公開される。同作は、岡田演じる“霊が祓える男”と、志尊演じる“霊が視える男”の心霊探偵バディが、除霊を使って事件を解決していく、ヤマシタトモコによる人気漫画原作のミステリー・エンターテインメント。今回、公開に先駆けて志尊にインタビューを実施し、本作における裏テーマをキーワードに、自身の俳優業について伺った。

志尊淳へインタビュー、過去に抱いていたコンプレックスとは?

『さんかく窓の外側は夜』は、ミステリーでありながら、“主人公たちがコンプレックスを克服し、成長していく”というのが物語の裏テーマになっています。現在、あらゆる場で活躍されている志尊さんですが、これまでにコンプレックスを抱いたことはありますか。

まずコンプレックスってなんだろうって考えてみたとき、僕は“主観的なもの”だと思うんです。他の人から見ればいいなって思われることでも、自分自身が受け入れられないって思うこともあるし、そうなれば劣等感や不安に繋がるだろうから。

一方で、コンプレックスになる理由は外からの影響が多くて、周りの反応が自分のコンプレックスになってしまう理由なんだとも思います。誰かに何かを指摘されたとか、その指摘によって自分が左右されたとか。

そういった点を考えると、僕にとってのコンプレックスって“イメージ”なのかもしれません。“人に作られる自分のイメージ”を、とても怖いと感じていた時期がありました。

“人に作られるイメージ”とは?

俳優は、常にプライベートを見られているわけではないので、テレビや映画、メディアに出ているものが“イメージ”につながっていきます。しかも、出ているものでさえ、全て皆さんに見ていただけているわけではないので、本当に断片的なものです。

そうすると、きっと見てくださる人たちの個々の“イメージ”で、僕たちの人格がつくられていくのだろうなと。俳優をやっている以上、“人に作られるイメージ”は、絶対に意識しないといけないと思うんです。

映画『さんかく窓の外側は夜』より
映画『さんかく窓の外側は夜』より

具体的にどのような経験で、それを感じたのでしょうか。

過去にスイーツが好きという話をあるメディアでしたことから、“スイーツ男子”という僕の“イメージ”ができていました。でも、ある日「何でこんなに甘いものばっかり食べてるんだろう」って、ふと思い。冷蔵庫をあけたら、全然食べてないスイーツが余っていて、さらにその疑問が膨らんでいきました (笑)。

もちろん“スイーツが好き”という話に嘘偽りはなくて、過去には、本当に甘いものが大好きだったんですけどね。時間が経って嗜好が変わっていきました。それから、スイーツ男子だから女子力が高いと言われることにも違和感を覚え出しました。別にスイーツって女性だけが食べるものではないのにって。

イメージが先行して志尊さんを形成していたと。

「いつもスイーツを食べてるね」って言われるようになってから暫くして、いつの間にか「スイーツを食べたい」ではなくて、「スイーツを食べなきゃいけない」と思うようになっていました。「志尊さんスイーツ好きだから、こういうのどうですか?」「スイーツ男子だから、これはどうですか?」と言われて、断れない自分がいたんです。

求められることに応えるべきなのか、それとも自分を曲げない方がいいのか。過去の情報がそのまま僕を形成していて、過去に作られた“イメージ”と今の僕の狭間で戦っていました。

“イメージ”の自分との戦いの末――

“イメージ”に左右されなくなったのは、いつ頃でしたか。

最近です。2年前ぐらいかな。それまでは“イメージ”に苦しんでいましたね。

克服する要因は何でしたか。

10年間、俳優をやらせてもらっていて、自分に自信を持てるようになったからだと思います。

そして、自信を持てるようになったのは、これまでの経験のおかげ。なんだかさっきは“スイーツ男子”であったことをマイナスっぽく話してしまいましたが…(笑)、むしろポジティブな経験です。あれを経て今の僕があるので、後悔は全くありません。

映画『さんかく窓の外側は夜』より
映画『さんかく窓の外側は夜』より

克服して以降は、どのように考え方が変わりましたか。

自分の気持ちを信じて、自分が思う生き方をしようと。「自分はこういう人間だから、それを好きになってほしい」という生き方もあれば、「自信がないけど、他の人からの需要には答えたい」と、人のイメージに沿う生き方もある。今の僕は、前者に傾いているんでしょうね。

色々な経験の中で、自分がやるべきことを理解できたから、今の僕は、他の人がもつイメージ通りにしようなんて考えないし、イメージは他の人がつくるものだから、それを自分に強要するものでもないと思っています。

自分と周囲の気持ちは、相いれないこともありますし、難しいことでもありますよね。

そうなんですよね。人によって考え方・捉え方は違うわけだから、人を受け入れられる体制を持っておくことも大事だなとは感じます。それから、ただ自分の意思を貫きとおすだけだとただの我儘になりかねないので、周りの支えてくれている人たちを傷つけるようなことがないように、とは思います。

志尊淳 インタビュー|写真1

映画『さんかく窓の外側は夜』作品詳細

公開日:2021年1月22日(金)
※2020年10月30日(金)を予定していたが延期となった。
出演:岡田将生、志尊淳、平手友梨奈、滝藤賢一、マキタスポーツ、新納慎也、桜井ユキ、和久井映見、筒井道隆
監督:森ガキ侑大
脚本:相沢友子
原作:ヤマシタトモコ「さんかく窓の外側は夜」(リブレ刊)
配給:松竹

ストーリー

書店で働く三角康介は、一見普通の青年だが、幼い頃から幽霊が見える特異体質に悩まされていた。ある日、書店に除霊師・冷川理人がやってくる。「私といれば怖くなくなりますよ」の一言で、三角は冷川と除霊作業の仕事を共にすることになる。

そんな中、ふたりは刑事・半澤より一年前に起きた連続殺人事件の話を持ち掛けられる。調査をはじめたふたりは、やがて遺体を発見するが、その遺体には呪いがかけられていたのだ。真相を探るふたりに度々聴こえてくる死んだ殺人犯の声。そしてふたりはある言葉にたどりつく。

「ヒウラエリカに....だまされた....」。この事件には、呪いを操る⼥⼦⾼⽣・⾮浦英莉可の影が潜んでいたのだ。果たして〈ヒウラエリカ〉とは何者なのか︖事件との関係は︖死者からの謎のメッセージを解き明かそうとする冷川・三⾓の⼆⼈は、やがて⾃⾝の運命をも左右する、驚愕の真実にたどり着く。

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志尊淳 インタビュー|写真1 志尊淳 インタビュー|写真2 志尊淳 インタビュー|写真3 志尊淳 インタビュー|写真4

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