映画監督マーティン・スコセッシが創設した「THE FILM FOUNDATION」による修復・復元のもと、名作映画を入場無料・完全予約制で上映しているグッチ銀座6階のシネマルーム「シネマ ヴィジョナリーズ」。3、4月はフランチェスコ・ロージ監督「黒い砂漠」(1972年)が上映される。
「黒い砂漠」は、実在の人物と出来事をもとに製作された、政治が舞台の名作スリラー。主人公は、EMI(イタリア国営炭素水素公社)の創始者エンリコ・マッテイだ。映画では、彼の野望、業績、そして1962年の自家用機での謎の墜落死に迫っていく。
この作品は、マーティン・スコセッシ監督にも長年支持されており、最近は若い世代からもイタリアの政治、社会、モラルを毅然と世に示した名作であるという再評価を受けている。また、修復作業を経て、2012年9月のヴェネチア国際映画祭でも修復版がプレミア上映された。
1972年にカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞し、1974年には日本でも公開されたが、現在はVHS、DVDともに生産されておらず、今回の上映は幻の名作を鑑賞できる貴重な機会となる。
【上映情報】
上映作品:「黒い砂漠(IL CASO MATTEI)」1972年 製作
監督:フランチェスコ・ロージ
出演:ジャン・マリア・ヴォロンテ、ルイジ・スカルツィーナ、ジャンフラン コ・オンブエン、エッダ・フェロナオ
上映期間:2013年3月2日(土)~4月28日(日)
上映時間:毎週 水・土・日の午後1時~
会場:グッチ銀座 6階
住所:東京都中央区銀座4-4-10
入場無料・完全予約制(gucci-cinemaroom.comにて各上映日の2週間前から予約可能)