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ウォン・カーウァイ監督映画『欲望の翼』全国で公開へ - 上映権が消失していた幻の作品

『恋する惑星』、『ブエノスアイレス』などで知られるウォン・カーウァイ監督の第2作目となる映画『欲望の翼』のデジタルリマスター版が、2018年2月にBunkamuraル・シネマほか全国の劇場で順次公開される。

映画監督ウォン・カーウァイ

1988年に監督デビューしたウォン・カーウァイ。一貫した美意識が感じられる撮影・美術・衣裳や、意表を突く選曲センスなど、観る者を虜にする名作の数々で、今もなお新たなファンを生み出している名匠だ。

クエンティン・タランティーノや、第89回アカデミー賞で作品賞を受賞した『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督も影響を公言しているほか、ファッション界では2015年にNY・メトロポリタン美術館で行われた「鏡の中の中国」展の芸術監督も務めるなど、ジャンルや国境をも超えて支持されている。

日本での上映権が消失していた幻の作品

その色褪せることない作品群の中でも、今回リバイバル上映が決まった『欲望の翼』は、2005年以降日本での上映権が消失している、ある意味幻の作品。Bunkamuraル・シネマが2017年5月に開催したウォン・カーウェイ特集でも上映は叶わず、スクリーンでの上映は実に13年ぶりとなる。

ウォン・カーウァイ作品の原点

レスリー・チャン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、トニー・レオン、アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン。“香港映画史上最初で最後”と評されたほどに豪華な6人のトップスターを起用した本作は、1960年代の香港を舞台に、若者たちの恋愛模様を描いた群像劇。それまでの香港映画と一線を画す、浮遊感と疾走感の入り混じる語り口と映像美で知られる作品だ。

モノローグの多用、時系列に沿わないストーリー、印象的な音楽と、ウォン・カーウァイ監督独特のスタイルが確立された原点であり、実際に本作のモチーフは、後に製作された名作『花様年華』、そして『2046』へと引き継がれている。

上映決定に伴い公開されたポスタービジュアルは、ウォン・カーウァイの手によって当時の香港の空気感がそのまま閉じ込められたかのような仕上がり。そこに刻まれた、主人公ヨディ(レスリー・チャン)がスー(マギー・チャン)に語りかけるセリフーー「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」ーーは、ラテン・アメリカ文学への憧憬がもたらす独特の浮遊感とロマンティックなセリフで魅せる“カーウァイ節”たっぷりの言い回しで、本編の内容に期待が高まるものとなっている。

あらすじ

「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ。」ヨディ(レスリー・チャン)はサッカー場の売り子スー(マギー・チャン)にそう話しかける。ふたりは恋仲となるも、ある日ヨディはスーのもとを去る。ヨディは実の母親を知らず、そのことが彼の心に影を落としていた。ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と一夜を過ごすヨディ。部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で彼女に恋をする。スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へと足を向け、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)はそんな彼女に想いを寄せる。60年代の香港を舞台に、ヨディを中心に交錯する若者たちのそれぞれの運命と恋──やがて彼らの醒めない夢は、目にもとまらぬスピードで加速する。

作品情報

映画『欲望の翼』
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
製作:ローヴァー・タン
製作総指揮:アラン・タン
撮影:クリストファー・ドイル
美術:ウィリアム・チャン
原題:阿飛正傳/DAYS OF BEING WILD
1990年/香港/95分/カラー/モノラル
© 1990 East Asia Films Distribution Limited and eSun.com Limited. All Rights Reserved.

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ニュースデータ

日時:2017-11-17 09:05