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ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)は、2026年春夏メンズコレクションをフランス・パリで発表した。
ファレル・ウィリアムス率いるルイ・ヴィトンは今シーズン、現代インドの服飾美学に焦点を当てる。都市や自然、太陽のエネルギーを反映したインドのテキスタイル、カッティング、色彩、そして職人技を、ルイ・ヴィトン メンズ・スタジオの掲げるダンディズムと照らし合わせた。
会場には、古代インド発祥のボードゲーム「蛇と梯子(Snakes and Ladders)」を再現したランウェイを用意。蛇を避けながらゴールを目指していくこのゲームが指し示すのは、“可能性”だ。インドの美的な感性を取り入れることで、まさに新たな創造の“可能性”を探求しようとしている。
特徴的なのは、太陽にさらされた時の色合いを思わせるテキスタイルだ。影のあるボルドーカラーのセットアップやブルゾン、灼けたようなダークブラウンのチェスターコート、スモーキーなピンクのニットやショートパンツなど、あえて少し褪せたような色彩が、柔らかなテキスタイルに反映されている。キーカラーとしてパープルが取り入れられており、フリンジ付きニットやダミエ・パターンのバッグなどが鮮やかなアクセントをもたらしている。
ウォッシュデニムはコーヒー豆の色から着想を得て、ブラウンカラーに。デニムジャケットやジャンプスーツに見られる表情豊かな色味と風合いは、染めではなく織りによって表現されている。
ジャケットやパンツのポケット、シャツの襟に配されたビーズ刺繍をはじめとする、細やかな職人技が目を引く。フロントの一面にビーズ刺繍を施したベストは、アースカラーのストライプの中に「LV」のロゴを並べ、遊び心をプラス。インドの登山文化を彷彿させるパフィジャケットの襟からフードにかけては、モノグラムのビーズ刺繍やビジューの装飾を施した。また、デコラティブにスタッズを装飾したレザーシューズなども登場している。
また、ガストン-ルイ・ヴィトンのアンティークコレクションから着想を得たトランクケースには華やかな装飾が緻密に施されているほか、アイコンバッグ「キーポル」にも、幾何学的な配置でデコラティブなビジューをあしらっている。
ウェス・アンダーソンによる2007年製作の映画『ダージリン急行』のプレイフルなモチーフにも注目だ。3兄弟のインド横断の旅を描く劇中には、当時、マーク・ジェイコブスが手掛けていたルイ・ヴィトンによるトラベルバッグが登場している。今回のコレクションでは、バッグに描かれていた野生動物たちのモチーフを再現。テーラードジャケットやデニムのセットアップなどに、生き生きとした刺繍で落とし込んだ。
さらに、「スピーディ」をはじめとするバッグやトランクケースにも野生動物のモチーフがチャーミングなアクセントを添えている。
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