ジンカトウ 2015年春夏コレクション - 立ち居振る舞いからにじみでる、エレガンス

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2014年10月16日(木)、ジンカトウ(ZIN KATO)が東京・渋谷ヒカリエにて2015年春夏コレクションを発表した。

今シーズンのテーマは、「エレガンスの彼方に」。長く続いたデフレの時代を抜けだそうとする今、人々は暮らしにエレガンスを希求しているとブランドは考える。デザイナーの加藤徹はこれについて次のようにコメントした。「今エレガントが再びトレンドとしてきているが、単なるそれというよりは、まわりに気遣いができるという心のエレガンスを表現したかったんです。ほとんどの日本人は、本来エレガント、つまり雅な心を持っていると思います。そしてその心が立ち居振る舞いに現れる。そういったアティチュードに相応しい女性の装いを提案しました」。

ランウェイが明るく照らされ現れたファーストルックは、まるで羽衣を纏っているかのような美しい佇まいで、風を孕みながらゆっくりとその歩みを進めた。立体的なモチーフがあしらわれた淡いベージュのシルクシフォンでフェミニンな香りを漂わせる。続くルックにも、女性らしい素材を多用。繊細な花柄モチーフの刺繍やところどころに施されたレース、ランジェリーライクな光沢のある素材が、エレガントな魅力を振りまいていく。また、スカートなど裾回り全体のたっぷりとした蹴回しで、後ろ姿にも余韻を残した。

36体全て自らの手で起こしたというパターンにも拘りを見せた。例えば後見頃からそのまま衿が続いたり、バスト部分から袖に繋がっていたり、さらにフロントがパンツでバックがスカートになっていたりと、変則的なパターンメイキングを駆使。これらのテクニックは、西欧的な立体裁断と日本独自の平面作図法を組み合わせることで生まれたものだ。

アイテムは、スプリングコートやドレスなどで、より若々しさを意識。特に中盤の露出の多いドレス類では、南カリフォルニアのビーチエリアのイメージをエレガントリッチなリアルクローズに落とし込んだ。またラストはブラックを貴重とし、床まで伸びたレースが美しいドレスなどでタウンリゾートのような雰囲気を醸し、ショーを締めくくった。