香雪美術館は兵庫県・神戸市の美術館。
朝日新聞社の創業者・村山龍平が蒐集した日本、東洋の古美術コレクションなどを収藏する美術館として、昭和48年(1973)に開館。
重要文化財19点、重要美術品23点を筆頭とする所蔵品は、仏教美術、書跡、近世絵画から茶道具、漆工芸、武具に至るまで、幅広く各ジャンルを網羅。館蔵美術品については、毎年春と秋にテーマを決めて展示する「コレクション展」で公開し、ほかに日本美術の様々な作家に焦点を当てた「企画展」を開催。また、展示に関係するテーマの講演会と茶会をあわせた「梅園会」も年に数回開催し、館蔵品に対する理解を深める機会を設けている。
敷地内に建つ、明治、大正期の文化と建築技法を今に伝える「旧村山家住宅」は、維持管理に努めると共に、毎年春と秋に「庭園見学会」を開催して外観を公開するほか、秋には茶室棟や書院棟、館藏の茶道具などを使って濃茶、薄茶、点心でもてなす藪内流の「玄庵茶会」を催し、伝統文化を体験する機会を提供している。