08サーカス(08sircus)の2021年秋冬メンズコレクションが発表された。

リラックス感あるシルエットと上品な佇まい

ゆったりとしたシルエットを基調としつつも、深みのあるニュートラルな色彩と上品な素材感により、落ち着いた雰囲気に仕上げた今季の08サーカス。ボリューム感が際立つボアブルゾンには、MA-1の袖をベースにしたパターンを採用するなど、コレクションの随所にミリタリーの要素も散りばめている。

素材の上品な対位法も特徴的だ。クールなブラックやホワイトで展開するスタジアムジャンパーは、ニードルパンチを施したさらりとしたウールリネンに、重厚なバッファローレザーを組み合わせて。また、ブリーチデニムにボアをふんだんにあしらったデニムジャケットには、ポケットや縫い目にほつれを残し、リメイク風のディテールに仕上げた。

色調は、穏やかに階調をなすグレーをはじめモノトーンを中心に、Aラインを描くキルティングダウンや大胆なサイドスリットを入れたスタンドカラーコートのベージュなどとともに、柔らかく落ち着いた雰囲気を漂わせる。その一方、ドロップショルダーでスリーブに量感を持たせたカーディガンには深みのあるボルドーをのせ、ニュートラルカラーを基調とするカラーパレットにささやかながらも彩りを添えている。

素材の質感と上品な佇まいを引き立てる無地が中心であるものの、柔らかな質感のオープンカラーシャツにはゼブラ柄をのせて。白と黒とが鮮烈なコントラストを生むのではなく、ヴィンテージ感の漂うような味わいのある風合いで仕上げた。