ミュベール(MUVEIL)が、2015年プレフォールコレクションを発表。

霧に包まれた深い森をイメージし、かすかに見える古城や森にいる動物たちからヒントを得た、ロマンティックなワードローブが揃う。鮮やかなカラーを得意としていたミュベールだが、今シーズンはスモーキーなキャメルやカーキ、グレーを中心としたパレットで、落ち着いた雰囲気を漂わせた。

ロング丈のプリーツスカートやＡラインの膝丈スカートなど、重量感のあるボトムスは、大人っぽいスタイルを作り出す。そこに古城に住む貴族からインスピレーションを得た、立ち襟のブラウスやロイヤルブルーのシャツをあわせ、高貴なムードを放った。つけ襟は今季のキーポイントとなり、フェイクレザーの立体的なフラワーをあしらったものや、タートルネック、フェザーなどバリエーション豊かに展開。

森に広がる霧は、ふんわりとしたオーガンザで、また動物たちは、フェイクファーやレース、ビジューで表現され、アイテムを彩った。アイコニックな刺繍も、今季は少し上品にアップデート。竹ビーズやスパンコール、ビジューなど、使用する装飾品はこれまでと同じだが、ダークなカラートーンを選択。また刺繍のように編み込むことで立体的に仕上がり、よりリアリティのある木の実や草花、昆虫がコートやスカートなどのウェアを飾った。

カラーパレットやブランドを象徴する花カモフラージュ柄は、トーンダウンすることで、より親しみやすさを感じさせた。ミュベールのアイデンティティはそのままに、落ち着きのあるシルエットとパレットを採り入れ、凛としたムードの広がるコレクションに仕上がった。