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ミュグレー(MUGLER)の2026年春夏コレクションが、2025年10月2日(木)、フランス・パリで発表された。
今季のミュグレーが描き出すのは、女性の内なる官能性。コレクション全体を通してヌーディーカラーが採用され、衣服と素肌の境界線をシームレスに溶け込ませた。
女性らしい体躯を引き立てる構築的なシェイプが特徴的だ。テーラリングはツンと張ったシャープなショルダーラインに、くびれたウエスト、ヒップを強調するフレアの裾を合わせ、規律的でありながらも色気を感じるシルエットに。シャツやドレスも同様に砂時計型のフォルムが取り入れられたほか、鎧のようにパワフルに女性を守るコルセット風のレザートップも登場した。
官能性を引き出すアプローチは、肌の存在をほのめかす極薄素材にも見ることができる。ヌーディーカラーのセカンドスキンは素肌となめらかに一体化し、シフォン素材のシアードレスやスカートとともに軽やかなセンシュアリティを演出。肌の上に浮かび上がるようにビジューやビーズの装飾を配したピースも散見され、ひんやりとした煌めきのアクセントを与えた。
コレクションの中でもひときわ異彩を放っていたのが、ふわふわのフェザーを顔周りに纏い、着ぐるみのようなボリュームを演出したルック。このほかにも、鳥の羽をリアルに模したトップスや身体をすっぽりと包み込むファーコート、蛇柄のボストンバッグなど、動物を思わせるピースが散りばめられ、シームレスな洋服に遊び心をもたらしている。
内なるものを表面化するという今季のテーマは、ディテールにも見て取れる。シャツやジャケットの肩部分には、本来衣服の裏側にあるはずのライニングが露出。衣服の丈やウエストを調整するゴムのベルトも表層にあしらわれ、装飾的な役割を果たしている。
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