映画『バグダッド・カフェ』を舞台化したミュージカル『バグダッド・カフェ』が日本初演へ。2025年11月2日(日)から23日(日・祝)まで東京・日比谷シアタークリエにて上演される。
1989年に日本で公開された映画『バグダッド・カフェ』は、記録的なロングランを達成し当時のミニシアターブームのきっかけとなった作品。2024年12月には『バグダッド・カフェ』4Kリマスター版も公開されるなど、幅広いファンに愛されてきたファンタジックなコメディ作品だ。
そんな不朽の名作映画がミュージカルとして劇場に登場する。ミュージカル『バグダッド・カフェ』物語の舞台は、アメリカ西部の砂漠の真ん中にある、錆びれたダイナー兼ガソリンスタンド兼モーテル「バグダッド・カフェ」。その女主人ブレンダと、偶然現れたドイツ人旅行者ジャスミンとの出会いと友情、そして「バグダッド・カフェ」に集う様々なバックグラウンドの人々の絆を描く。言語や文化、人種を超えて築かれる女性の友情と、そこからはじまる周囲の人々の再生の様子を、温かな視点で綴っていく。
ミュージカル『バグダッド・カフェ』の脚本は、映画の監督を務めたパーシー・アドロンとその妻エレオノーレ・アドロンが担当。演出は小山ゆうなが手掛ける。音楽は、映画と同じく作曲家ボブ・テルソンが担当。ロック、ソウル、レゲエ、ラップ、クラシックなど多彩な要素を盛り込んだオリジナル楽曲が、ポップに物語を彩る。映画版でジェベッタ・スティールが歌い、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた名曲「Calling You(コーリング・ユー)」にも注目だ。
主人公ジャスミン役を演じるのは、『エリザベート』や『マリー・アントワネット』など数々のミュージカル作品で活躍する花總まり。カフェの女主人ブレンダ役は、『シスターアクト~天使にラブソングを~』『レ・ミゼラブル』といった作品でおなじみの森公美子が演じる。花總まり、森公美子は本作『バグダッド・カフェ』で初共演となる。
主人公ジャスミン・ムンシュテットナー…花總まり
ドイツ・ローゼンハイムからアメリカにやってきた旅行者。ラスベガスに行く道中で、夫と喧嘩別れし、バグダッド・カフェのモーテルに流れ着く。
ブレンダ…森公美子
アメリカ西部の砂漠に佇むバグダッド・カフェを切り盛りする女主人。不甲斐ない夫と子育て、そして店の経営難のために常に機嫌が悪く、誰に対しても怒鳴り散らしているが、ジャスミンと出会うことによって、人生が変わっていく。
ルディ・コックス…小西遼生
カフェの隣にトレーラーハウスを設置して暮らしている画家。かつてはハリウッドで映画の背景画を手掛けていた。ジャスミンの絵を描くようになり、やがて恋心を抱く。
フィリス…清水美依紗
ブレンダの長女。男と出歩いてばかりいてブレンダを心配させるが、明るく社交的な娘。
アブドゥラー…松田凌
カフェの店員。コック、清掃係、子供の世話係、バーテンダーなど1人で担っている。
サル(他)…芋洗坂係長
ブレンダの不甲斐ない夫。修理したコーヒーマシーンを取りに行くのを何度も忘れ、ブレンダの怒りを買い、店を追い出される。
アーニー(他)…岸祐二
ルールに忠実な地元の保安官。おおらかで気取らず、思いやりがある。
ムンシュテットナー(他)…坂元健児
ジャスミンの夫。中産階級で男尊女卑。
デビー…太田緑ロランス
カフェのモーテルに住むボヘミアン。男たちの願望を込めて、タトゥーを施す入れ墨師。
サル・ジュニア…越永健太郎
通称サロモ。ブレンダの16歳の長男。ピアノに熱中していて、ブレンダにうるさいと怒鳴られながらも、いつもカフェに置かれたピアノで練習している。
バグダッド・カフェの女主人・ブレンダは、日々ストレスを抱えており不甲斐ない夫サルを追い出してしまう。そこへ突然やってきたのが、ドイツ人の旅行者ジャスミン。予期せぬ来訪者にブレンダは不信感を抱き、冷たく接するが、やがてジャスミンの存在がブレンダを始め、娘フィリスや息子サル・ジュニア、画家のルディなどカフェに集う人々の心を癒し、その“マジック”が徐々に日常を変えてゆく。
【詳細】
ミュージカル『バグダッド・カフェ』
脚本:パーシー・アドロン、エレオノーレ・アドロン
音楽:ボブ・テルソン
歌詞:リー・ブルーワー 、ボブ・テルソン、パーシー・アドロン
演出:小山ゆうな
翻訳・訳詞:高橋知伽江
音楽監督:荻野清子
製作:東宝
出演:花總まり、森公美子、小西遼生、清水美依紗、松田凌、芋洗坂係長、岸祐二、坂元健児、太田緑ロランス、越永健太郎
■公演詳細
上演期間:2025年11月2日(日)~11月23日(日・祝)
場所:シアタークリエ
住所:東京都千代田区有楽町1-2-1
チケット一般発売時期:2025年夏