★おしゃれに差をつけるワンポイントアドバイス
体型ごとに似合いやすいパンツも異なることを知っていれば、パンツ選びの失敗もなくなりそう。例えば細身の人なら、スリムなパンツでシングルかつノータックを選ぶと上品度がアップ。一方、筋肉質な人やぽっちゃりな人なら、腰回り広めのタック入りがおすすめだ。また、ほんの少しカジュアルダウンする組み合わせなら、テーパードを選んでもすっきりまとまりやすい。
失敗しがちな例として、細身の人はタックのゆとりが少し邪魔に感じることがあるので要注意。また、背が低めの人は、ツータックのバランスを間違えると足が短く見えてしまう可能性も……。
おしゃれなスーツ選びでは、素材感も大切にしたい。1着持っていると便利なオールシーズン使えるものに加えて、夏用、冬用に適した素材がある。外出が多いビジネスマンの場合は、各シーズンによって使い分ける方が快適。また、シワやヨレは、スーツをかっこよく着る際の“大敵”となるので、ズボラな人はシワになりにくい素材のチョイスを。
■夏用のスーツ素材
夏用スーツは、通気性が高く、軽やかな素材が用いられている。最も定番なのが、さらっとした風合いトロピカルウール。少しカジュアルなムードならシアサッカーやリネン混の素材もおすすめだ。
サマーウール:夏用スーツの第定番。冬のウールとは異なり、軽やかで吸放湿性に優れ、肌当たりがサラリとしている。シワになりにくいのも魅力。
モヘア:通気性、放湿性に優れる素材。少し硬めの素材感なので、夏用スーツではウールとの混紡素材として使用される。
リネン:さらっとした清涼感のある肌当たりで吸湿性にも優れる。ただし、シワになりやすい。
シアサッカー:経糸の織り方に強弱をいれた生地は凹凸がある。肌に接する面積が少ないため、汗の渇きも早い。ただし、カジュアルな印象になるため、フォーマルなシーンには向かない。
■冬用のスーツ素材
冬用スーツは、保温性と通気性に優れる素材を選ぶのがポイント。夏用よりも重厚感がある印象になる。ウールやカシミヤ混、フランネルなどがおすすめだ。
ウール:冬用スーツの定番素材。保温性と通気性を持ち合わせるだけでなく、高級感も演出してくれる。シワになりにくいのもポイント。
カシミヤ:独特の光沢と柔らかさがあり、高級素材として知られるカシミヤ。優れた保温性・保湿性・吸湿性・弾力性をもちあわせており、冬用スーツではウールとの混紡で用いられることが多い。
フランネル:ウールの一種だが、ウールとは異なり起毛加工によって温かみのある質感、ふんわりとした柔らかさをもつ。
ポリエステル:ウールとの混紡で用いられることが多い。耐久性と防シワ性に優れるため、手入れが簡単。
ツイード:凹凸感のあるざっくりとした風合いで、個性的かつクラシックなスタイルを楽しめる。防寒性が高い。ただし、手入れを怠ると型崩れの原因になりやすいので、シーズンごとのクリーニングは必須。
■スーツの色柄選び
スーツの色柄選びは、一番迷うポイントでもあるのでは。定番色として知られるのはネイビーやグレーだが、定番色でもそれぞれで着る人のイメージを左右する。
ブラック:冠婚葬祭などのフォーマルな場面に適している。高級感といったポジティブな印象がある一方、重すぎる印象になりがち。ビジネス面では、リクルートスーツにも使われている色であり、新人のイメージにもつながりやすい。
ネイビー:深いネイビーであれば知的で真面目なイメージ。ライトなネイビーであれば、爽やかで活気あるイメージ。
グレー:冷静かつ誠実、洗練されたイメージ。ライトグレーは爽やかで都会的、暗いグレー(チャコールグレー)は落ち着きと品格のあるイメージ。
ベージュ:優しいイメージで相手に安心感を与える。ライトベージュはより軽やかに、濃いダークベージュあるいはグレージュは落ち着きある印象。
ブラウン:ベージュと同じく安心感ややさしさを持つことに加えて、温かみや落ち着きもイメージとして加わる。シックでありながらも、ネイビーやグレーとは異なり個性的なスタイルも演出できる。
ストライプ:ストライプの幅や濃さによって印象が異なる。細いストライプはシャープな印象に、太いストライプは個性的でファッション性が高い。線の感覚が狭いほどよりスマートなイメージへと導く。
ウィンドウペイン:窓枠のようなシンプルな格子柄のウィンドウペインは、クラシカルかつ上品なイメージと、程よくカジュアルなムードを併せ持つ。落ち着きあるおしゃれスーツを求める人なら最適。
グレンチェック:複数の細かい格子柄を組み合わせたグレンチェックは、英国の伝統柄ならではの上品さや知性をもつ。ビジネスシーンはもちろん、ほどよくカジュアルにも着こなせる。
★おしゃれに差をつけるワンポイントアドバイス
清潔感のあるスーツにおいて、色と素材はシンプルが鉄則だ。“とりあえず”買うべき色味はネイビーまたはグレーの無地。素材はウール、またはウールの混紡素材を選ぶと手入れもしやすいのでおすすめ。
せっかくおしゃれなスーツやジャケットを購入しても、自分の身体にフィットしていないとだらしなく見えたり、ビジネスシーンで相手に与える印象が悪くなってしまうもの。スーツを購入する際は、店舗で試着するのがマストといっていいだろう。
■ジャケットの袖と肩回り
ジャケットのサイズを見る際に注目すべきは、肩のサイズ感。これによって、全身のシルエットまで変わってくる。肩部分がひとつまみ程度余裕があるのがベストだ。
また、袖の長さは腕の力を抜き、腕を自然に下ろした際に、ジャケットの袖口から覗くシャツの長さを1~1.5cm程度に収めるのが理想。手首の骨が見えてしまうのは短く、親指の付け根が隠れた状態は長い。もっとこだわる人は、中に合わせるシャツの見え具合も確認しながら購入を。
■ジャケットの着丈
一般的に目安とすべき着丈の長さは、直立しボタンを留めた状態のときに、裾からヒップラインがほんの少し見える程度。長さを適正にすると、スーツの上品度がアップする。
★おしゃれに差をつけるワンポイントアドバイス
カジュアルなシーンで着用するならば、短い丈のジャケットを選ぶのもいい。特に休日用のジャケットや夏のジャケパンスタイルでは、爽やかな印象を演出できる。
パンツの試着をする際は、自身の履きなれたビジネスシューズで訪れる、あるいは店のビジネスシューズとあわせて丈感を調整するのがおすすめだ。丈感とともに決めたい裾のデザインは、ワンクッション、ハーフクッション、ノークッションの3種類がある。