プッチ(PUCCI)の、2025年春夏コレクションを紹介。
店頭での展開と連動した「シーナウ、バイナウ(See Now, Buy Now)」形式でコレクション発表を行っているプッチの2025年春夏シーズンは、プッチのアイコン柄「マルモ(MARMO)」にフォーカス。海に反射する太陽から着想を得た、水面の大らかな揺らめきがマーブル模様で表現されている。
しなやかな落ち感のシャツドレスやボトムス、空気を含むように柔らかなギャザーを効かせたバルーンスリーブのトップスからは、生地の流れと「マルモ」の模様が呼応している様を見て取ることができる。
なお、今回用いられている「マルモ」のグラフィックプリントは、プッチを率いるカミーユ・ ミチェリがアーカイブプリントから自ら描き起こしたモチーフを採用。ワンピースなどにあしらわれた「マルモ」プリントをじっくりと眺めてみると、手描きのラインを確認することができ、表情豊かな仕上がりとなっている。
さらに、フリンジを「マルモ」と掛け合わせることで躍動感が生まれ、より一層プレイフルなムードに。全体をフリンジで構築したドレスをはじめ、グラフィカルなフリンジとブラックのコントラストが際立つワンピースや、チェーン上のフリンジが水しぶきのように飛び跳ねるアシンメトリースカートが披露されている。コレクションの終盤には、メタリックな刺繍で海の神秘的な輝きを表現した「マルモ」のロングスカートやイブニングドレスも登場した。
「マルモ」の他、月や星を描き出す「ステラ」プリントのスカーフやブラウス、大胆に曲線を連ねた「マッダレーナ」プリントのミニドレスなども登場。今季は淡いピンクがキーカラーになっており、いずれも柔らかな雰囲気に仕上げている。
タイトなシルエットにあえてエアリーなパーツを組み合わせることで、“ボディコンシャス”に仕上げているのも今季の特徴だ。たとえば、皮膚のように体に密着したシースルーのドレスには、分量感のあるバ ルーントップを組み合わせて彫刻的な佇まいに仕上げている。
また、ギャザーで肩にボリュームを持たせたトップスにはストレートシルエットのパンツを合わせる一方、ドローコードでふんわりとしたフォルムに変化を加えたバルーンスカートには、体にぴったりとフィットしたブラックのカットソーを組み合わせるなど、緩急をつけることで身体のラインを強調したルックが散見された。