東京駅日本橋口周辺の大規模再開発のうち「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」により、日本橋川沿いエリアに大規模複合施設を整備。南街区は2029年度竣工予定、北街区は2032年度竣工予定だ。
東京建物などが推進する「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、東京駅日本橋口側に位置し、東京駅と日本橋エリアの中間にある約9,260平方メートルの敷地に、延床面積約186,500平方メートルの大規模複合施設を建設する事業だ。
大きく南街区・北街区に分かれており、南街区にはオフィスを中心にホテルや商業店舗を展開する高層ビルを整備し、北街区では日本橋川沿いの水辺空間に広場などを作り、水辺に面した低層の商業施設をオープンする。また、南北街区間を歩行者デッキで繋ぐ他、南街区には周辺の鉄道・地下鉄駅を繋ぐ地下通路を整備する。
南街区に誕生する、地上44階・地下3階の高層ビルには、様々な店舗が入る商業施設、宿泊施設などが入居する。
6階から9階フロアにかけては、シンガポールを拠点とする「アスコット」グループの最上位ラグジュアリーブランドである「クレストコレクション(The Crest Collection)」を日本で初めて誘致。1泊での利用はもちろん、1カ月や1年単位での長期滞在も可能なホテル・イン・レジデンス「センカ東京 by クレストコレクション(SEN/KA TOKYO by The Crest Collection)」を2029年度下半期に開業する。
日本橋・八重洲エリアがかつて呉服町と呼ばれていたことにちなみ、「江⼾の御⽤呉服店(ごようごふくだな)」をコンセプトとした施設計画や、サービスを予定している。
また、日本橋川沿いの低層部にも、商業施設を展開。ニューヨークに拠点を構える建築デザイン事務所「ラグアルダ・ロウ アーキテクツ社(Laguarda.Low Architects)」が手掛ける低層部のデザインにも注目だ。
さらに、東京駅と日本橋駅間を地下通路にて接続。日本橋駅・大手町駅・東京駅・京橋駅間の広域地下歩行者ネットワークを新たに整備する。なお、京橋駅との接続は、「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」完成後となる見通しだ。
加えて、日本橋川沿岸の水辺空間は、よりにぎわいあふれる空間にアップデート。象徴的な立体広場空間や、南北街区と水辺空間を繋ぐゲート広場、エリア内の地上・地下・歩行者デッキを相互に連結させるネットワークを整える。なお、各種整備に伴い、区道272号線および区道13号線も再整備される。また、再開発区域北側部分にあたる、首都高4号線の「地下化」についても実現を目指していく。
【詳細】
八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業
所在:東京都中央区八重洲一丁目1番他
用途:事務所・店舗・宿泊施設・駐車場等
敷地面積:全体 約9,260平方メートル、南街区 約7,560平方メートル、北街区 約1,700平方メートル
延床面積:全体 約186,500平方メートル、南街区 約185,500平方メートル、北街区 約1,000平方メートル
■南街区
竣工時期:2029年度予定
構造・規模:鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造地上44階建て地下3階建て
■北街区
竣工時期:2032年度予定
構造・規模:鉄骨造地上2階建て
その他、東京・日本橋川沿いエリアでは、日本橋の新たなランドマークが誕生する「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」や新たな街づくり「グレーター日本橋」など、大規模な再開発が進んでいる。
日本橋川沿い再開発の第1弾、日本橋の新たなランドマークが誕生する「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」がスタート。本プロジェクトは、A~Cの3街区で構成され、C街区には、ホテルや商業ゾーンなど6つの用途を備える超高層ビルが誕生する。なお、全体竣工は2026年3月末を予定している。
2004年の「コレド(COREDO)日本橋」の開業を皮切りに、三井不動産によって推進されてきた「日本橋再生計画」。2014年から2019年にかけて、「コレド室町2」「コレド室町3」「日本橋室町三井タワー」「コレド室町テラス」といった大型ビル及び複合施設を順次開業。そして第3弾ステージの幕開けとして、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」が始動する。