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【歴史】70年代パンクムーブメント

パンク・ファッションはロンドンのパンク・ロックの誕生とともに生まれまれた。代表的なパンク・ロックバンドにはセックス・ピストルズ、ストラングラーズ、クラッシュなど。ピストルズのファッションは特に有名だ。

パンクの起源

1970年代のイギリスは、中東戦争(オイルショック)などの影響から経済不況の中にあり、インフレ、失業率の上昇、生活水準の低下などが深刻な問題だった。その他、怒りのはけ口として人種差別なども根深く問題となっていた。

マルコム・マクラーレンは美術学校出身で、前衛芸術や、1950年代のロックンロールやロンドンファッション、テディボーイ(細身のロングジャケット、リーゼントなどが特徴)に強く影響を受けていた。そして、マルコム自身、ニューヨークでパンクバンド、ニューヨークドールズのマネージャーとして活動していた時期があった。

マクラーレンはCDや同棲していたヴィヴィアン・ウエストウッドが作る服をフリーマーケットで販売して生計を立てていた。ちなみにこのときヴィヴィアンウエストウッドが作っていたファッションはテッズファッションだったと言われている。

フリーマーケットからの洋服販売は拡大し、キングスロードにファッションと音楽をテーマに、ショップを構える。デザインはロック系から始まりるが、音楽とファッションの関連でスタイルの打ち出しを何度も変え、その度にショップも改名していた。

セックスピストルズの結成とパンクムーブメント

パンクを打ち出した時のマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッドのショップ「セックス」は、ポルノショップのような雰囲気で、フェティッシュをテーマにゲイ、ボンテージスーツなどのSMなどからインスピレーションを受けたアイテムを展開していた。

それはまさに権威に反発するもので、不況下にあったロンドンの若者をひきつけていく。マルコム・マクラーレンはニューヨークで生まれたパンクを、ロンドンでも流行らせようとして、「セックス」出入りしていた若者を集め、1975年、パンクのバンド「セックスピストルズ」を結成。

セックスピストルズは反体制的、挑発的、暴力的な音楽や、ヴィヴィアン・ウエストウッドのデザインした過激な衣装を着て活動し、イギリスの当時の空気感から、一部の熱狂的な支持から始まり、やがて労働者階級を中心に話題を集めファンを獲得。テレビで放送禁止用語を連発するなど、何かと話題を振りまき、一つのムーブメントとなっていく。時代は権威への反抗を求めていた。

※1970年代半ばになると、ラモーンズのロンドン公演の影響などから、ニューヨーク・パンクを模倣したバンドが多数結成されるようになる。
※ストラングラーズは、セックスピストルズよりも早い、1974年にロンドンで結成されている。ファッション的な影響力は別として、イギリスでも日本でもセックス・ピストルズ以上に人気があったと言われている。

ヴィヴィアン・ウエストウッドによるパンクファッション

セックスで販売されていた服を身につけたセックスピストルズは、ムーブメントの盛り上がりとともに、よりアナーキーなスタイル、パンクファッションを確立。そのファッションの特徴は、鋲を打った革ジャンや、引き裂かれたTシャツやジーンズ、安全ピン、逆立てた髪など、煽動的で過激なものだった。

パンクは仕立ての良い服、高級ジュエリーといった上流階級を象徴するものに対立する存在。当時の保守的なロンドンには、伝統・正統とされる服の着方に関わる上流階級のルールが残っていた。そのような上流階級の洗礼された美しさに対する醜さ、汚さから生まれたのがパンク。

音楽的にも反抗的な立場をとる。より巨大化し、商業化され、より概念的になったロック(ハードロック、プログレ等)に対して、パンクはよりアンダーグラウンドで、音楽をストリートに戻すものだった。

パンクムーブメントの終焉

セックスピストルズの過激な行動は徐々にエスカレート。そして方々で問題が起こり始める。パンクに反対する勢力から、各地で怒号を浴びせられ、暴力沙汰の事件に発展するケースも多々あった。最大の事件は1977年のエリザベス女王の在位25周年記念。ロンドンの中心を流れるテムズ川でライブを行った時に、マルコム、ヴィヴィアン、セックスピストルズが警察に捕まってしまうといった事態に発展した。

セックスピストルズの解散

騒動の中で、ヴォーカルのジョニー・ロットンが脱退。1978年にセックスピストルズは、約3年の活動で解散する。ロットンは後にパンクのファッションなどスタイルに対して、政治的な思想など、大きな意図はなかったと語っている。パンクファッションの終焉をに等しい出来事であった。

パンクの終焉

1970年代も終わりに近づくと、「セックス」、ヴィヴィアン・ウエストウッドのファッションは次々にコピーされるようになっていた。ファッションデザイナーがパンクのファッションを取り入れるようになり、斬新さを徐々に失っていく。

マクラーレンは関心を失ってパリに行ってしまった。ヴィヴィアンはファッションを継続するが、パンクから離れ、徐々に伝統や歴史といったスタイルの研究、打ち出しへと向かっていく。

”ムーブメントとしてのパンク”は70年代末に終わりを告げますが、美しく見せるファッションのアンチテーゼ、反抗の象徴など、さまざまな解釈の中で、パンクファッションはいまでも多くの若者に取り入れられるファッションの一つとして存在している。例えば、パンクに影響を受けたデザイナー、ジャン・ポール・ゴルチエ、アンダーカバーなどが後に活躍していく。

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