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パリファッションウィークで発表されたリック・オウエンス(Rick Owens)の2012-13年秋冬コレクション。テーマは「MOUNTAIN」。ランウェイのバッグで炎のライン燃え上がり、モデルの頭は蜘蛛の巣のようなニットキャップで覆われた。これらの演出は抑制された人間のプリミティブな衝動を表現したものだという。
前季から引き続き登場した「MOUNTAIN」と名付けられたコレクションを象徴するコクーンシルエットをメインに、たっぷりとしたドレープのロングドレスやロングスカートにさらにロングコートを重ねたスタイルを提案。重量感を強調するグレーのフェルト素材や、誇張されたシルエットを形づくるハードなカウレザー、上質なホワイトミンクなどを使った様々なジャケットも登場した。
ラグジュアリーな素材を用いながら、硬質的な色彩と粗く加工されたテクスチャーでその世界観を見事に表現してみせる。広いショルダーや誇張したラペルといったモチーフは、岩や地形学、スカルなどからインスパイアされたもの。
身体は分厚い衣服で覆われて、足元も蹄(ひづめ)をイメージしたアリゲーターやスエード素材のブーツをスタイリング。ロンググローブから少しだけ見える指先だけがフェミティを印象付け、リックならではのエレガンスを物語っていた。
