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役者として歩む中で、智と泰子のような人生を変える出会いはありましたか。

高良:芝居を始めたころ、役者ってこういうものだ、映画ってこういうものだ、芝居ってこういうものだと、教えて下さった方々との出会いがそうですね。僕は、その方々に出会えたことを、とても恵まれていたと思っています。

それは今でも変わらない。僕に影響を与えてくれるものは、日常の何気ないところにたくさんあります。人でなくても、本とかでもよくて。僕にとって、出会いは限定できるものではないと思っています。

初音:私も同じで、大きなポイントはなくて、小さなことがターニングポイントになっていることが多いです。役者として、人間の心理を考えることが多いのですが、日々の出会いの中にそういったものがたくさんあると思いますし、自分を変えていくものがいかに日常の中に多いのかというのを、若い時は感じませんでしたが、最近よく感じます。

その小さなことに気づくか気づかないかによって、自分自身がいかようにも変化できる。だから、さりげない言葉もキャッチして、自身の価値観をひとつひとつ思い返すように小さなことを味わって、血と肉にしていきたいですね。

高良健吾, 初音映莉子 インタビュー|写真17

では、高良さん、初音さんにとっての“普通”はどのようなものだと思いますか。

初音:普通って大多数を占めるもののことを言うのかなって。役者という仕事をしている以上、きっと私たちはその大多数に入らないし、世間一般から見る普通ではないはず。でも、そうであったとしても、ものすごく人間らしく生きていたいとは思いますね。

“人間らしく”とは。

初音:私の同年代の友人たちは、みんな子供を産んで、母親になって、家庭に入ってというような生活を送っている子が多い。だから、きっと役者をしている私は少数派です。

でも、例えば、もし私の“普通”が、他人に「変じゃない?」と言われたとしても、「私はこの道で歩んできたんだ」と思う。だってきっと、人には個々の普通が絶対に存在しているし、それが人間らしさだから。それぞれに違っていいものなんじゃないでしょうか。『月と雷』は、それを肯定してくれるような作品だと思いますね。

高良:普通は大多数を占めるものというのは、本当にそうだなあと思います。だから、僕も初音さんと同じで役者という職業の普通は、普通じゃないんだろうなと感じます。

役者としての“普通”の概念はまた違ってくるのでしょうか。

高良:役者は、人に見られて、干渉されて、裁かれるという、とても特別な状況にある。とは言え、おそらく誰よりもみんなの思う普通を大切にしなくてはいけない職業でもあります。演技をする上で、先ほど初音さんがおっしゃった大多数を占める普通は、この作品の中ではどういうものなんだろうって。リアルさを求めるためにも、普通を意識することは本当に大切です。

小さなことを拾いながら、自分を見つめ直すことで“普通”を模索していく。その姿は泰子と智に通じる部分があるのだろう。

主演は初音映莉子と高良健吾、草刈民代の新境地にも注目

泰子役・初音映莉子

高良健吾, 初音映莉子 インタビュー|写真5

主人公の泰子を演じるのは、初音映莉子。映画『ノルウェイの森』 に出演、『終戦のエンペラー』でハリウッドデビューも果たした。自身と同年代でもある彼女の繊細な心の機微を、スクリーンのなかで表現する。

智役・高良健吾

高良健吾, 初音映莉子 インタビュー|写真4

共に主演を務める智役の俳優・高良健吾は、『軽蔑』で第35回日本アカデミー賞新人俳優、『横道世之介』で第56回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。NHKドラマ「ぺっぴんさん」で主人公の幼馴染を演じるなど、その突出した演技力と存在感に注目が集まっている。

男を渡り歩く母・直子に連れられて各地を転々としながら育った智は、「普通の生活」というものができない。過去の記憶を背負いながらも、飄々とした青年だ。

直子役・草刈民代

高良健吾, 初音映莉子 インタビュー|写真6

泰子が小学1年生の時、母の代わりに直子とその息子の智が転がり込んできた。直子はろくに家事をせず、智と泰子がはだかで家を駆け回り、好きなだけお菓子を食べても何を言うこともない。そんなでたらめで楽しかった思い出を泰子に残し、直子と智は半年も経たずにいなくなった。

まるで根無し草のように生きる直子を演じる草刈民代。荒らんだ雰囲気を出すためにあえて汚しメイクを施し、並々ならぬ覚悟で直子役に挑んだ。

監督・『blue』の安藤尋

監督を務めるのは『blue』『海を感じる時』の安藤尋。リアルな台詞と丁寧な演出で、地方都市で生きる登場人物の心理描写を強く描き、小説の世界観を新たに拡げている。

あらすじ

幼少の時に母が家出し、“普通”の家庭を知らぬまま大人になった泰子(初音映莉子)。仕事はスーパーのレジ打ちで、ほとんど家と職場を往復する代わり映えのない日々を過ごしている。婚約者も出来、結婚の準備を進めていた。亡くなった父が残してくれた持ち家で暮らし、生活の基盤はしっかりしている。

刺激に満ちた生活を送っているわけではないが、「あたしはこれから普通の家庭を築き、まっとうな生活を 重ねていく。」結婚を控え、そう考えていた。

そんなある日、かつて父が愛人として連れてきた女・直子(草刈民代)の息子・智(高良健吾)が突然泰子の前に現れる。かつて半年間だけ一緒に暮らした男だ。無邪気な笑顔を浮かべる智。“普通”の家族を知らぬまま大人になった二人。大きな喜びはないが小さな不幸もない平板な泰子の生活が立ちどころに変わっていく。

作品詳細

【詳細】
映画『月と雷』
公開時期:2017年10月7日(土)テアトル新宿ほか全国公開
出演:初音映莉子、高良健吾、藤井武美、黒田大輔、市川由衣、村上 淳、木場勝己
草刈民代
監督:安藤尋
脚本:本調有香
原作:角田光代
©角田光代/中央公論新社 ©2017「月と雷」製作委員会

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